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ikeママン王子の視点編No6



   おしてね




最終章 王子の視点編




No6










「 行こうか 」





おじさんの声にやっとママとおじさんはおもい腰をあげた



レジでかまわないと言うおじさんを押しのけて

ママは

僕が食べたフラッペとコーヒー代を払った



すっかり 気分を害したようなおじさんは眉をしかめ

レジ横にあるお店のマッチをひとつ取った





「 ペンをくれ  」




命令口調で言う

店員からペンを受け取るとおじさんは

紙マッチに何か書いて差し出した




「 俺の携帯番号とメルアドや

  何かあったら電話しろ 何時でもかまわん  」





ママはジーンズのポケットに紙マッチを押し込んだ




「 ありがとう  」





「 約束だぞ  困ったことがあったら必ず連絡しろ 」







「 約束するわ 」






「 じゃあな  」







おじさんはポンと僕の頭を叩いて見つめた






「 さよなら  」









僕は寂しそうな顔のおじさんを見つめて言った


ママは僕の手を取っておじさんにさよならを言って別れた








「 ike!! 」







その時 おじさんがママを呼び止めた

びっくりした表情のママがふりむいておじさんを見つめた






「  なんていったらいいか・・・・・・   」








おじさんはぶっきらぼうに下をむいて言った

その次の瞬間には笑顔になっていた







「 心の痞えが取れたみたいだ 

  幸せそうな顔が見れて本当によかった



  今度こそ本当にさよならだ         」










ママは暫く考えたような顔をしていた  でも

その表情はすべて理解しているとでも

言いたそうなものだった







「 私も ! さよなら  N君   」











おじさんは手を軽く上げて 

エスカレーターを上って上階に消えた

僕は残りの人ごみに目をやった


休日のショッピングモールは沢山の人が

目的を求めて行き来していた


周囲の人々を観察する



手をつないでピョンピョン跳ねている僕と同じ歳くらいの

男の子と赤ん坊をつれた女の人




笑顔で顔に皺をよせて孫にジュースを買ってあげている

年配の夫婦・・・・




キレイに着飾ったショップ店員・・・・・




しばらくしてぎゅっと僕の手をにぎっていたママが

かがみこんで 僕の顔をのぞいた







「 さぁ   王子!   帰ろうか!  」









「  うん! パパが帰ってくる時間だよ!  」

























   おしてね

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13 : 22 : 20 | ikeママン王子の視点編No6 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑

ikeママンシリーズ(あとがき)

 おしてね




☆あとがき☆





☆バトン調にまとめてみました♪













1. この小説を書き終えた今現在の心境を一言で簡潔に言い表してください







  終わりました~~(笑)

  ここまで 書くつもりなかったんやぁ~~!!!




  




2.  この小説を書く上で、一番書きやすかったところはどこですか?



   そうですね~

   自分の経験をもとにしてますんで

   キャラ設定とかは実際の人物がいたのでそんなに苦労は

   しませんでした~(笑)

   書きやすいといえば 中学のエピソードはなにぶん

   中学なんであんまりキャラを極端にうごかせなかったので

   二十歳でikeママンがホステスをやりだしたあたりから

   結構やりたいほうだいで無茶してたのが楽しかったです







3. この小説を書く上で、一番苦労したところはどこですか?



 ちょうど Nとikeママンが一番盛り上がってる時に

父が入院して 介護と創作の狭間で揺れてたときですかね~??

いつでもどこでも 妄想できるのがikeのいいところだと

おもっていたのですが

なかなか現実が厳しくて小説の世界に入れませんでした

でも これでやっぱり

自分はもの書きにむいてると確信も出来ました


父の検査結果を待合室で待ちながら

頭の中ではNにGTRでパトカーとカーチェイス

させたりしてましたからね~(笑)


あっ それと 今は父はもう退院しました 





4. ボツにしたタイトル、仮タイトル、執筆中のコードネームなどありましたら教えてください。



  やはり 実体験を元に書いてましたので その点では

  エピソードは書ききれないほどありましたね

  物語をikeママン本人の視点にしていたので

  作文を書くような気分で楽しかったです

  あとは関西弁をふんだんにつかえたことですかね?



☆番外編M子の海岸物語☆で 

中学時代のM子がikeママンの住む下町に来た時に登場した

ヨシノの後輩でヤンキー女の子3人組別物語を作ってました

それとM子がナンパされてたけしが助けにいくというエピソード

どうみてもケンカが強そうじゃないので 

ボコボコにやられるというものでした







5. タイトルの由来(意味)は何ですか?


いや これは マジで後悔してます・・・・

もっと シャレたタイトルにするべきでした

ikeママンと名前を入れたほうが

インパクトあるかなと・・・・・





6. この話を書き始めるきっかけはなんでしたか?



皆さんもご存知の通り もう一つのブログ

~ikeママンと王子のゆるゆる日記~ の中で

初恋の人と偶然あったという話しを書いたんですよ

それが反響めちゃよかったので 

では 小説にしてもっと詳しく話しましょうか?

ってな感じで始まりました


それからは サービス精神旺盛なもんで

二十歳のエピソードからは皆さんに喜んでもらえるように

エンターテイメント性を強く出して行きました~♪


その頃からお付き合いしてくださっている

読者様が沢山いるので本当に嬉しいです





7. この作品を書く上で、何か影響を受けたもの

(他の作品や、他媒体の創作など)はありますか?



うんとね (悪魔の赤毛)っていう小説です

ハイ☆これは外国人の作家のサスペンス小説です

これも700~800Pぐらいあって読みごたえあります

ikeはたいがい 外国の小説を読んでます

聞こえは悪いかもしれませんが

最近流行りの〇ータイ小説とか読んでも

子供の日記を読むみたいでイライラします

なんで こんなのが売れるんだ!と憤りを感じます!

ええ はっきり言って 嫉妬です!

文章に深さがないものには興味をしめしません!

昔から イギリス人は物語を作るのがうまいといわれています

ハリーポッターの作者もイギリス人です

イギリス小説最高!


あとは 一番影響をうけたのは

やはり 読者様のコメントです

お返事書くのも本当に楽しくて

頂いたコメントよりついつい長くなってしまいます

ダイレクトに反応してくださるのが本当に創作意欲が湧きました















9. ボツにしたストーリー展開を教えてください。


N とゆみのベッドシーンです 

ゆみは服を脱ぐとひどく恥ずかしがるくせに

反応はでたらめにデカイとか  中身のギャップを

あらわしたかったのですが・・・・(笑)

ボツにしました (笑)






10. プロット(思惑)どおりに進みましたか?



この物語にプロットというものはありません

毎回 毎回ほぼ インスピレーションで書きます

英語でいうと聞こえはいいかと思いますが

(思いつき)です!

しかし 次回作はしっかりプロット練ってます

でも 途中からまたインスピになるかも(笑)


11. これが書きたくてこの話を書きました、という部分はどういうものですか?



 やはり 最後のエピローグで川原で王子に話してる

 ikeママンのセリフでしょうか?






12. 一番こだわったところはどこですか?


やはり あれですね ikeとNのベッドシーンを一週間かけて

更新したことですかね

ikeの小説の特徴でどこまでひっぱったら

皆さんが喜んでくれるか またはいつキレられるか?(笑)と

毎回ハラハラしながら皆様のコメント待ってました


それと Nの性格設定で一応無口にしてたんですよ

ですから 数少ない彼のセリフから 今の心境を

一番ひきだせるような一言・二言を考えるのが大変でした

基本的カッコつけです (笑)


ikeの中でこの物語のテーマとして

映画のように小説を読む というのを一応もっていました

文章や言葉でどれだけスクリーンを観る様な臨場感や画面展開を

していけるかを考えていました


ですから物語は場面展開もすごく多くて人物も

めっちゃ動かしてみました

気に入っている場面は 


M子とヨシノがからんだ暴走族のシーン

Nのゼロヨンやカーチェイスのシーン

夏の海のキャンプの花火戦争 

たけしの祭りのだんじりシーン

ハロウィン仮装パーティ・ショーダンス

マスターとikeの

ハーレーダビッドソンの上でのラブシーン♪


あとはさらっとながされがちなんですが

第2章の冒頭で あけみとikeが美容室で

髪を巻きながら話しをしてるシーンです♪




全部ご存知の方!

貴方は立派はikeママンファミリーです☆☆





13. 一番好きなキャラクターと、一番嫌いなキャラクターを、理由つきで教えてください。


 キライなキャラはいませんね~(笑)

 皆それぞれ 思い出と個性があって好きです



 しかし ゆみの憎まれっぷりは読者様の反応がすごかった(笑)

 ある意味 ゆみに心の中で (お前すげ~な!)と褒めてしまいました

彼女はある意味彼氏の浮気相手に真っ向から勝負を挑んできた

つわものであります!

そして つかんだら離さない!

結婚して子供まで作っちゃいました

同じ女としては読者様がおっしゃるように嫌な女に見えますが

Nにしたら そこまで 惚れてくれたら男冥利につきると

思いますよ~!ホントに!


 やはり 憎まれ役は物語をおもしろくしてくれる

 スパイスです!

 




14. 実際にいたら嬉しいキャラクターと、実際にいたら厭なキャラクターを教えてください。



実際にいたら・・・・・・つ~か

この物語の登場人物はほとんどモデルがいます~(笑)

そうですね~

しいていえば ジェニーさんかしら

ジェニーさんのモデルになった人はオカマはオカマですけど

ズバズバものを言う人ではありませんでした

ikeママンの性格の一部を盛り込んでみたら

それは素晴らしい出来の個性的なキャラになりました

これからも ジェニーの人生相談シリーズでちょくちょく出てくると

思いますので 末永く愛してやってください




15. この人にはこの言葉を言わせたかった! 

という台詞をキャラ別にどうぞ

(実際に言わせていなくてもOk!)


N     「 俺 実は女々しいねん 」

ジェニー 「 心は女だけど サオはついてるわよ 」

M子   「 お金ならいくらでもあるで  」

マスター 「 店つぶれた       」









16. この小説の登場人物を使って、別の話を書く予定はありますか?

 

あります!

つーか ぶっちゃけ!

次回作がそうです!

さぁ 誰が主人公かみんなで考えよう~!!








17. この小説の中でこの部分が一番会心の出来なのです! 

   というシーン(台詞)を抜粋してください。

 

やはり 最後のikeママンのセリフですかね~?


「 人生は長い夢のようなものだけど

  その夢の中で多くの誰かと出会い

  その人達との愛や別れを通して

  何かを学び会えるからこそ意味がある・・・・




まさに 人との出会いは人生の宝だね  」









18. この小説で取り上げたテーマやアイデアに、もう一度別の形で挑戦してみたいですか?

 

 ハイ☆

 ぶっちゃけ 実は次の作品はこの続きというか

 兄弟みたいなものになるかもしれません

 ikeママンファミリー シリーズ まだ続くかもしれません

 それは また 次回に詳しくお話しします~☆






19. 何か、これだけはしておきたい言い訳というのはありますか?


 やはり すごく気をつけているのですが

 2日おきの更新ですので 誤字が結構あります!

 コメントで 

「 せっかく入り込んで読んでたのに最後の誤字で冷めました  」

と書かれたのがショックで瞬時に治しましたが

アメブロですでに公開している記事を修正して また公開すると

皆様のせっかく書いてくださったコメントが消えるのです!

ですから 公開後の修正は皆さんどうやっているのでしょう?

教えて~!!




20. 最後に一言どうぞ!




ハイ☆

実はこの物語で約4回出場だけで 脅威的な人気を馳せた

あの竹田先輩ですが・・・・・

あるコアなikeの友達からも (絶対あれだけで終わらんやろ!)と

この方の竹田先輩アゲインアンコールを浴びせられ


ikeママン・・・・・・・

考えに考えました・・・・・

悩みに悩みました・・・・・



そして とうとう

決断!




ikeママン物語  竹田先輩物語

新連載☆



はじまります!

次の更新で次回作についてお話ししましょう~♪


☆竹田先輩初登場シーンは こちら

☆驚異的なアクセスを放った

 竹田先輩再登場シーンは  こちら


それと 長い間でしたが ここまで付き合ってくださった

皆様に本当に心から感謝しています!



ikeの人生の宝物がまたひとつ増えました!



良い物語は読み手の人の心に残り

人生の指針になります

ikeママンはそんな 人生の指針になるような

読み手の方の心にいつまでも残るような

そんな物語作りをこれからも目指していきます

ですから どうか次回作もよろしくお願いします☆☆


ここまで長文 読んでくださってありがとうございました







チャオ ☆☆ (By オードリー  )

























   おしてね

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13 : 19 : 47 | ikeママンシリーズ(あとがき) | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑

ikeママン王子の視点編No7

   おしてね




最終章 王子の視点編




No7  ( エピローグ )

















僕とママは近くの川原でアイスを食べてた



自転車を脇に止め 乾いた草の上にズボンのまま

二人で座っていた




ああ 今日は本当に良いお天気だ

いつもならマフラーと帽子は必ずいるのに

今日からはタンスの奥に

おしこめたい気分だ



川から流れる風が気持ちよかった

横にいるママの手には 

先ほどおじさんから貰った紙マッチがあった





ママはそのマッチを暫く眺めていたけど やがて

立ち上がると大きく腕をあげて川になげた






「 ママッ!! せっかく おじさんがくれたのにっっ!! 」







僕はびっくりした!




物は大事にしないといけないといつもママは言ってるのに!

しかも 環境にもわるいよ!!







「 いいの  」








ママはニッコリして僕に言った






「 ママにはいらないものなの  」






「 ・・・・・・そうなの  ??    」








なんだか ママは嬉しそうだった

そして大きく息をすって 

雲ひとつない青空を見上げながら

物語を話すように僕に言った








「 ねぇ 王子 

  ママは今 あのおじさんと会って少し昔のことを

  思い出してるの


 今までのママの人生を振り返るとね・・・・

 そりゃ 辛いことや苦しいことはいくつもあったけど・・・・・


 でも いつも一人ではなかったのよ

 ママには沢山の友人や知人がいたの       」







「 あの おじさんも ?   」





「 フフフ  そうよ   」








「 ママは思うんだけど・・・・・・



  そりゃ 傷つきたくなかったら  

  ずっと一人で自分の世界に

  浸っていたら楽しいかもしれないけど

  それじゃ 成長もしないわ



 

  やはり人は人と接して 

  人との違いを見て初めて己を知るんだと

  ママは思うの・・・・                 」 

        







なんだかよくわからなくなったきた

ママの話すことは時々難しくて 

僕にはとうてい意味がわからないんだけど


こういう時にトリップしてるママはとても楽しそうなので

僕は黙って話しを聞く









「 王子はまだ小さいけど 

  これらかあなたが立派な大人に 成長していく時


 ママのようにやはりたくさんの人から

 良い影響を受けてほしいわ


 何が大事なのか見分ける目を育てたり

 生きていくうえでの主義(ルール)も自分で作ることも考えて欲しい




 いつも 自分を頼りにできるようにね・・・・・       」







「 ふ~ん・・・・・    」





ママは僕の方にもたれた






「 人生は長い夢のようなものだけど

  その夢の中で多くの誰かと出会い

  その人達との愛や別れを通して

  何かを学び会えるからこそ意味がわかる









  まさに 人との出会いは人生の宝だね  」


    ":. ゚.  ゚゚  .. ゚.  ゚..  ゚.   ゚゚ . .  ゚. ゚. ゚ 。  。。  。










ママは目を閉じて暫く黙った

ママが投げたマッチは流されて

もう下流のほうまで行ってしまってる



その時 ママの携帯が鳴った 


(ラムのラブソング)の着信音は

誰だか知ってる    





そう・・・・・・


パパからだ







マンションの駐車場につくと

見慣れた僕ん家の白いワゴン車が止まっていた


車から荷物を運び出してる

野球のユニフォームを着てる 男の人に

僕は飛びついた



二人はがっしり抱き合った




とたんに僕は肩まで持ち上げられ イッキに視界は高くなる

振り落とされないように頭にしっかりつかまる







「 おかえりなさい パパ!  」





ママも嬉しそうに駆け寄ってくる





「 二人してどこに行ってたんや? 」






「 あのねぇ~

 ママとね お買い物にいってね!

 コインゲームでね僕は最高得点出したんだよ!  」






「 そいつは すごい!  」





「 そんでね~

 ママとおじさんと パフェ食べてね ママが川原にマッチ捨ててね 」




「 なんだ? そりゃ?  」





クスクス 「 すごい 偶然なんだよ! 中学の同級生にあったの!

       そんで お茶したの                     」







マンションのエレベーターが開くのも忘れて僕とママは

パパにしゃべり続けた







「 そんでね 中学の彼が向かえのディスカウント酒屋でね・・・・ 」


「 おじさんが 僕におっすって言ってね 

  ママと僕ははんこって 言ってね        」


「 あら! ちとせあめってのも言ってたわよ

 そっくりって言われて 王子はパフェを食べて    」



「 わかった! わかったから! (笑)

 その話はちゃんと聞く価値あるのかな? 」




「 まって? 家の鍵はどこ?  」




「 おいっ ちょっとまってくれ 俺 鍵持ってないぞ! 」



「 いやね! え~っと あ・・あった ありました! 」






「 も~ しっかりしてくれよ ママ!  」

「 も~ しっかりしてよ   ママ!  」





皆で笑った


















ハハハハハ・・・・・・・





































 

アハハハ・・・・・・



























フフフフ・・・・・・




















":. ゚. ゚゚ .. ゚. ゚. ゚。
      
 
                


















パタン





























 .. ゚. ゚゚ .. ゚. ゚. ゚。 。。。





















































Thank you    People・・・・







      [  完  ]




































   



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13 : 18 : 15 | ikeママン王子の視点編No7 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑

ikeママン王子の視点編No5



   おしてね




最終章 王子の視点編




No5













ママは言った






「 毎日とても忙しいわ 

  朝は5時起きで二人のお弁当を作らないといけないし

  

  幼稚園に送っていってから

  お母さん達のおしゃべりにも付き合わないといけない

  帰ってきたら公園で走り回らないといけないのよ


  水商売をしていた時は髪型やお化粧にも気をつかわないと

  いけなかったけど

  王子と一緒の時はとにかく動きやすい服装で

  髪も気にしていられないわ


  それだけ 激しいの 男の子は          」








「 わかるよ  」







「 以前の私は 朝起きると なんか・・・

  鬱になっている時が多くてね 起きた瞬間から

  暗い気持ちになっててね


  でも 今は朝 

  目が覚めると王子はパワー全快なの

  鬱になっているヒマはないのよ                  」








ママは少し涙ぐんでいた

僕はママがよく話して聞かせてくれたことを

思い出しているんだと思った

子供の頃あこがれていた 

帰ってくると灯りがともっている家・・・・

あったかくて どこに居ても帰りたくなる家・・・・





ママは口につけていたカップをお皿にカチャンと置いた

キャラメルフラッペはカップに少ししか残っていなかった







「 過去は・・・・・・・

 反省の材料としてあるものだと思っていたの・・・・・

 だって どんなに頑張ったって

 過ぎ去った過去の事実は

 変えられないでしょ?                         」







「 ・・・・・ああ・・・・・・

 たしかに・・・・・・・・           」








おじさんは遠くを見つめるように言った








「 ところが あるのよ 過去を黄金に変える秘訣が! 」








「 なんと そりゃなんだ?

  タイムマシン? 

  ドラエモンか?(笑)        」









「 そうね ドラエモンもステキだけど

  それは 自力でできることなんよ     」








ママは本当に嬉しそうに言った








「 そりゃ 過去事態を変えることはできないわ

  でも  

  過去に対して自分がどのように考えるかは自由なのよ  

  過去を素晴らしい黄金色に変えてしまうには

  今現在の自分がいかに幸せかによるの          」






「 今現在この一瞬一瞬が

  本当に心から幸せだと感じるのなら





  ああ・・・・

  昔あの出来事があったから 

  今の自分がある        






と思えるでしょ?

まさに 現在の幸福感で過去をも黄金色に変えてしまえるの  」













「 だから・・・・・・


 今こうしてN君・・・・

 あなたと会えて私は嬉しいわ




 素直に同じ中学であなたと会えて

 本当によかったと心から思う     」















おじさんはママの言葉を一つ一つ自分に染みこませる様に

聞いていた

そして 暫くしておじさんが口を開いた












「 そうか・・・・・・・・

  それなら 今 お前は・・・・・・・  」












ママの頬から一滴 涙がこぼれた

そして 撃たれるような笑顔をみせて

僕を引き寄せてこう言った













「 ええ・・・・・・・・・幸せよ   」















おじさんの目にもうっすら涙が溢れていた
















「 N君 私 

  幸せなの これ以上ないくらいに・・・・・ 」









   おしてね



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ikeママンの純情な感情編No4

 



   おしてね




最終章 王子の視点編




No4












休日の昼下がりのコーヒーショップは次第にあわただしくなった


そして フラッペを食べ終えた僕もそろそろ
たいくつになってきた



もう お話しが終わってくれるといいのにな・・・・
そう 思いながら僕はママとおじさんを見上げた

ママはクスクス笑いをうかべ

真面目な顔を浮かべようとしていた
おじさんは 考え込んだように目を細めた




「 普通の暮らしをしているのかと・・・・・
  気にはなっていたんやけどな・・・・   」




ママは目をぱちくりとしてどっと笑い声をあげた





「 普通の暮らしってなに? N君  」






おじさんはポカンとした






「 一戸建ての家とか? 

沢山の子供にPTAの集まり

  田舎ですごす夏? ショッピングモール 

休日には家族で映画に行って

慈善ボランティア サッカー教室 

クレジットカードの支払い?  






おじさんの口元に悲しそうな笑みが浮かんだ

黙ったまま首を振る

おじさんは負けを認めて肩をすくめた




「 そこまで言ってないやろ  」





そして  また タバコに火をつけて言った




「 まぁ 普通なんて人それぞれやしな・・・・・

 第一普通がどんなもんか 俺にもわからんしな   」






ママはおじさんの考えていることを読むかのように

ニッコリ笑っていった





「 おかしなことを言うのね

 それを言うなら (幸せかどうか)ってことでしょ? 」





「 まぁ  そういうことかな?  」






「 この子のパパは・・・・・・

 そうね・・・・・

 私が水商売をやめてすぐに知り合ったのよ

 だから  彼とはもう15年以上の付き合いになるわ 」






「 へぇ ずいぶん 長いねんなぁ~  」





おじさんは僕をみて 細い目をよけいに細くした






「 結婚前に子供ができないって

  わかったあたしに向かって


 「 子供ができないなら 二人で金持ちの年寄りになろう 」

 

 って名言を残した人よ    」






「 そりゃ  また男前な!  」





おじさんはヒューッと口笛を吹いた






 「 今お金があるかは別として(笑)


  そうね・・・・・・

  奇跡的にこの子が出来て 一度だけ  旦那を

  うっとおしいと思ったことがあるわ       」





「 マジ?  」






ママは僕の頭をなでて話しを続けた





「 この子が生まれる時 

  とても難産だったの


  その時 私はなんか女の本能みたいなのが働いて

 ほら・・・・ 犬とか猫が子供を産む時ねぐらを整えるでしょ?

 それに似て・・・・・

 私はとにかく一人になりたかったの            」







「 俺は立会わされたぞ! あれはいただけん! 」








「 まぁ そうなの? 良いパパね

 でも 私は静かに陣痛に耐えてたかったのに

 あの人ったら 横でみんなに電話かけまくって 

 大騒ぎになってね!


 とうとう 分娩室出入り禁止になって

 あの人 病院から追い出されて自宅待機させられたわ

 あの時だけよ 初めてあの人に消えてほしいと思ったの   」






「 イカすな    」







「 ええ とても  」








ママとおじさんは二人で大笑いをしていた








僕はなにがそんなにおかしいのかわからなかったけど

ママが楽しそうなんで 自然と僕の顔もにやけたんだ・・・・・・











   おしてね






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13 : 13 : 48 | ikeママン王子の視点編No4 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑

ikeママン王子の視点編No3



   おしてね




最終章 王子の視点編




No3











その おじさんは僕をじっと見つめてこう言った・・・・・・






「 ああ  まさしくikeのDNAの証やな


 はんこ? ちとせあめ? (笑)     」






・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・






おおきなショッピングモールのテナントにある喫茶店は

外国から進出してきた有名なコーヒーショップで

以前ママがTVで見て行きたいといっていた所だった


そこの一番日当たりがいいテーブルに僕とママと

そのおじさんは席をとった






「 ん~~~♪ ンン~♪ フ~~~~ンン♪」







「 なんか 全然変わってないなぁ~!

 若返りの薬でものんでるとか?      」








「 ん~~~♪ ンン~♪ フ~~~~ンン♪」






「 そんもん飲んでないよ!

 もう すっかりオバさんやで 

N君はちょっと成長したね


 おせじと特におなか!         」






「 ン~~~~♪ウンウンウンン~~~♪    」






「 そうそう 成長したんや

 おなかって! やかましいわっ! 

 ほっとけよ





 ・・・・ってゆうか   

 さっきからそいつ何歌ってんの?   」







「 ・・・・・・ヒーローもののテーマソングかな?  」







ママがそういうとおじさんと一緒に

僕を見つめていた二人は笑い出した

僕は片手にヒーローの変身ロボットを持ちながら

フラッペを食べていた

僕の頭の中は二人の会話より今度のヒーローの

新しい技の攻撃力がどんなものなのかだった



おじさんはコーヒーを一口啜って 懐かしそうに

目を細めた






「 お前があそこの町の居酒屋におるの

  聞いて知ってたんやけどな  」






「 王子が生まれたからもう辞めちゃったよ

 一度もこなかったくせに!           」





ママは意地悪く笑って言った






「 何度も行こうかと思ったんやで!  」







「 ハイハイ わかりました    」





「 いや! これマジで!     」





おじさんは少しあわてた  そして僕を見つめて言った




「 まだ 一人目か?  」





「 うん もう一人欲しいねんけどね~

 こればっかりは・・・・・・

 N君ところは    たしか3人やったよね     」






ママがキャメルフラッペを飲みながら言った





「 なんや! よく知ってるなぁ~

 男2人に女一1人や! 

 まぁ M子ちゃんかたけしに聞いたって所か? 」





「 うん そうそう M子の新しい彼氏はイタリア人でね

 M子の家族は猛反対したんよ

 ほら あそこ一人娘やからさ!でもM子も引きさがらへンで

 自分は沢山子供産むから伊藤コーポレーションは 子供の

 どれかに継がせるってご両親を説得したらしいよ     」






「 ほう・・・・・

 そいつはすごいな  しかしM子ちゃんが仲間うちで一番先に

 結婚すると思ってたけどな~

 たけしと別れた時は大変やったで 

 たけしが荒れまくってなぁ~                    」






あははははとママは笑った

そこから暫くは二人で学生時代の話しとかいろいろしていた

おじさんはこのショッピングセンターの向かえにある

大型ディスカウント酒店の店長さんらしかった

おじさんはそして3店舗目の場所をうちの近くで立てる

予定だと言った





「すごい出世だね! N社長!! (笑) 」





「 お前絶対 からかってるやろ! (笑)」







少し間があいて おじさんはタバコに火をつけた

そして ママが優しく聞いた







「 ・・・・・・・ゆみちゃん・・・・元気?    」







タバコを灰皿におしつけて おじさんはニッコリ笑った







「 ああ  ピンピンしとるよ! 毎日子供ら叱ってるわ  」









ママはどうやらこのおじさんの奥さんも知っているらしい

おじさんはやさしい声で懐かしむようにママに言った









「 お前の旦那さんのこと・・・・・・

 聞いてもいいか?         













 

 




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ikeママン王子の視点編No2

 

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最終章 王子の視点編




No2









ある日 僕とママはルンルンで

ショッピングセンターにお買い物に行った

僕が幼稚園に持っていく水筒をぶち壊したので

新しいのを買ってもらうためだ

ポケモンのがあったらいいのになぁ~♪



ママは僕が生まれるまで居酒屋さんで

お料理をして働いていたらしい

そこで僕のパパと出会った 


だからママのお料理は大好きだ! 

とくにグラタン!

あれは熱々のがおいしくていい!



おもちゃ売り場にきたら僕のテンションはいつもはねあがる!

ああ ここに住めたらどんなに幸せだろう・・・・


まだ早いけどお誕生日に買ってもらうヤツをどれにするか

念入りにチェックする

すると 誰かがママを呼ぶ声がした







「 ・・・・・・ike ? ・・・・・・・  」






誰だろ?





知らない男の人だ

ママはよく外に出るといろんな人に声をかけられる

そのたびに長い立ち話になるんだ 

ある時はママの地元の学校の同級生だったり

僕の幼稚園のお友達のママだったり

近所の美容室の店員さんだったり

パパの野球チームの人の奥さんだったり

時にはそのまま話がはずんで 

喫茶店に場所を移動したりする

だから僕はママのおしゃべりにはもう慣れっこになっている

またここから長話が始まるといつものように気に止めないで

おもちゃを物色していた





でも この時のママはいつもとちがった


ママの目線はさがってはあがり 

目の前の男の人が

まるで幻かのようにしっかり確かめていた



いつものママなら陽気にマシンガントークをかます所だ

ひさしぶり?

今どこに住んでるの?

今何してるの?

子供はいくつになった?

最近どう?


などなどパターンは沢山ある

でも何も言わないママを見る男の人のおもしろがるような

表情がまたたいた





「 ずいぶん ひさしぶりやな・・・・・・

  なんか こんな所で会うなんて信じられへんな     」






男の人が笑って言った 

笑うと目が細く垂れていた

ママは背筋をのばし 

顔をあげ 

胸いっぱいに息を吸い込んだ






そして  クスクス笑いのなかから 声を絞り出して言った












「 本当に・・・・10年ぶり?

  いえ もっとだね



  懐かしいね・・・・・・・   N君     」

























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13 : 06 : 46 | ikeママン王子の視点編No2 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑

ikeママン王子の視点編No1

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最終章 王子の視点編




No1 ( プロローグ )





ikeママン☆のブログで物語







ikeママン物語を見てくれいる皆さんこんにちは!

僕の名前は王子! 





ikeママンの息子だ!




僕のことはもう知ってる人もいると思うけど

もう一度紹介しておこう

そう 僕はikeママンのもう一つのブログ



~ikeママンと王子のゆるゆる日記~



で大活躍中なんや!

さて 今回ママから


( トリは王子の視点がおもろいね )


と頼まれて  今にいたるんだ

といってもまだ生まれて5年しかたってないんで

そこんとこ  よろしくな!




さて  話を始めようとしよう


5年前 僕が生まれた日の夕方は空に大きな虹がでたんだ

知らせを聞いたパパが空を見上げると

あんまり大きな虹が出てたんで思わず写真をとったぐらいだよ







ikeママン☆のブログで物語






これが その写真







ママは 「この世に歓迎されて生まれてきた 」 

いつも言ってる



ママは僕を産む時はとても大変だったそうだ

ママの弱い子宮では僕を大きくするのはとうてい難しく

それは点滴も何本も打たないといけなかったし 

病院のベットからまったく動けなかったらしい


それでも僕のママは頑張った

カレンダーを見ながら指折り数えて十月十日 

じっと僕が大きくなるのを待った

その時の記憶はないけどママにその話をされると

なんとなく思い出すことがある

暗闇の中そっとささやくやさしい声




「 まってるわ・・・・・  」





僕はママと結婚するつもりだったのに 

ママはもうパパと結婚してるから僕とはできないって言うんだ


ひどい話や!


いったい いつの間に僕に黙ってそんなことになっているんだ!

でもパパが早く帰ってきた日には 

寝る前に僕に絵本を読んでくれるから

許してやるとしよう


でも パパが絵本を読んでくれると 

とてもおかしな話しになるんだ

シンデレラが戦闘機に乗って  じおんぐん を倒しにいったり

ピーターパンがベジータと戦って 

昇竜拳でベジータのカツラを吹き飛ばしたりするんだ

僕はおかしくて全然ねむれなくて困ってしまう

そのたびにママが部屋に入ってきて 




「ちゃんと読みなさーいっっ!!」




とパパが怒られる


ママはとても心配性で僕にあぶないことをさせるのをすごく嫌うんだ

そんな時のママは少しつまらないけど

このあいだパパと約束したんだ!

パパがやってる野球チームの試合で今度僕も打たせてくれるって!

大人にまざってバッターホームに立つなんて・・・・


ああっっ!


考えただけでもワクワクするよ

でもママが見たらきっとショックで卒倒しちゃうよ!

だから 

これはママには内緒なんだ そうさパパと男同士の約束だ





僕は夜時々こわい夢を見るけど 

そんな時は必ずパパとママがキスしてくれる

パパとママもキスしてる 

僕はちゃんと知ってる

ママが言う



「 恐くないよ王子 天使が来て王子を守ってくれるからね

 安心しておやすみ

 夢の中で 一緒に夜空の星のかけらをさがしに行こう      」








うん いいよ  ママ



一番大きく輝く星はママにあげるね

それから 虹のすべりだいで一緒にあそぼう








それから僕は 安心して幸せな眠りにつく・・・・・・・







また 朝になったらママの笑顔がまってるから























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13 : 03 : 16 | ikeママン王子の視点編No1 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑

ikeママンの純情な感情編No40

 

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第3章 純情な感情編


No40       ( 新しき出発 )















「 いやぁね・・・・・・

 これだから 教会って・・・・・・・

懺悔なんてガラにもない        

あたしは過去をふりかえらない女なのよ    」





ikeママンはジェニーさんの最後の部分は

よくわかないふりをして首をかしげました


さっきのジェニーさんとフランクの話からまだ

頭が切り替わっていなかったからでした


若い頃の少し美男児のジェニーさんとフランクという男性が

寄り添っているのを想像すると

喉を締め付けられるような気分でした

ジェニーさんは何かしゃべり続けていましたが

ikeママンの耳の中では血がどくどく流れ 

音をかき消していました


聞こえたのは最後の言葉だけでした






「 あんた あのタレ目の 

キュートボーイとは どうなったの? 」





不意にN君のことを聞かれ          

ikeママンは髪の毛をひっぱられた気分になりました

かなり底冷えする教会にブーツをはいた足でも

つま先が冷えてきました


ikeママンは重心をべつの足に移しながら答えました






「 ジェニーさん風にいうと・・・・・・・

  一回 ヤッて終わりました        」







ジェニーさんの肩眉が上がりました








「 ・・・・・・・ 一回ヤレただけでもよかったじゃない



        女がいたのかしら・・・・・・・     」










「 まぁ そんなとこです・・・・・    」









ikeママンはふたたび 後ろの漆喰の長いすに

どっかり腰をおろし口をひらきました








「 実はN君の他に好きな人はいました  」









「 初耳ね・・・・・・  」









ikeママンは自分の過去を語ってまでも教訓を見出そうと

してくれた彼女に一種の義理のようなものを感じ

自分もなぜかおしゃべりになっていました・・・・・




夜の国道・・・・

排気音と沢山のテイルランプの光を浴びて・・・・・・

大勢に傅かれている彼を思い出しました

中世の王様のようなふるまいをする彼を・・・・






「 その人は・・・・・・・

  暴走族の頭で・・・・・

  カルバンクラインの香水の匂いと・・・・・・

  抱きしめられると

  大麻の匂いのする人でした・・・・・    」








ikeママンの言葉に一瞬ジェニーさんの目は大きくなりました







「 だから・・・・・・

 ライアンがドラッグをやってるってすぐ分かったんです

 あの時・・・・

 ライアンが彼と同じ匂いがしたから・・・・・    」








「 それは ヘビーだこと・・・・・・ 

     

  ドラッグキングのその後は?      」







「 あたしが16の時 逮捕されました    」


☆二十歳の再会  No7参照







「 ・・・・・・・・・・・・・・・・・



  女は海のように深い秘密があるほうが

  魅力的なのよ・・・・・             



  



  もう男はコリゴリって?           

  そっち方面に進むなら レズの知り合いを

  紹介するわよ                   」








「 まさか! 

  男は星の数ほどいるって言ったのは

  ジェニーさんですよ              」









フフフと二人で顔をあわせて笑いました

それからジェニーさんは 「 ZIP 」を

辞めるつもりのikeママンにマスターから

今月分の給料を預かってきていました


マスターもさすがにikeママンが戻るつもりは

無いだろうと感じていたことでしょう

これで マスターにあわなくて済むと内心ikeママンは

ホッとしました

いつでも連絡してこいというジェニーさんに何度も

感謝しikeママンは教会を離れました





いつもの御堂筋は

夕暮れ間近のあわただしさをかもし出し

渋滞していました




車のテイルランプの洪水

クラクションのいななき

迷路のような他の車の流れ

切羽詰ったような せまい車間距離





ikeママンはこれらを横目で眺めながら歩きました

財布を片手に休み時間に買い物にくり出そうと

しているOL軍団とすれ違う時

しばらく 彼女達の後ろすがたを眺めていました







「 今度はOLやろうかな・・・・・・  」







自分が会社の制服をきてPCの前に座っている姿を

想像しながら駅に向かいました


薄暗い階段を下りて

なま温かい風が下からikeママンを包みます

電車がホームに入ってきました

 

ちょうど帰宅ラッシュのこの時間は

日曜日でもないかぎりめったに座れません

運良く窓際の戸袋の脇のポールポジションが

ikeママン一人分空いていました



扉の手すりに持たれ

ikeママンは大きな窓から映し出される

ミナミのネオン街を見つめていました










ずいぶん長いことこの町にいたような気がしています





ikeママンは小さく誰にも聞こえない声でつぶやきました





















「 バイバイ・・・・・・  」



























         

          ☆ ikeママン物語  純情な感情編 ☆ 

                      

                   ( 完 )




                          ☆ikeママン 王子の視点編に続きます☆

















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ikeママンの純情な感情編No39

 

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第3章 純情な感情編


No39 ( ジェニーの過去 )














「 でも・・・・・・

 あたしも人のことは言えないわね・・・・・・ 」




ジェニーさんはikeママンの方を見ないで言いました

ステンドグラスから差し込む日ざしはすでに西を射してしました




「 昔のあたしがまったくの無害だったと

  懐かしむようなことはできないわね・・・・・

  あたしが始めて女とヤッたのは15の時よ      」




ikeママンは膝をこすりました






「 そりゃまた・・・・・マセてますね (笑)    」






「 あら! 

 女から誘われたのよ 

 その時のあたしはまだ純情少年だったのよ

 学校は違うけど同じ塾の胸の大きな子だったわ


 一緒に勉強しようって彼女の部屋に誘われたの

 その子にエキサイトして羽交い絞めにされた時は

 乳で窒息するかとおもったわ!          」








「 激しいっすね・・・・・・        」






「 あんまり思い出せないけど

 一応最後までちゃんとできたんじゃないかしら

 でもそれから胸の大きな子には一つも魅力を感じなくなったのよ 

 むしろ 

 あんた見たいな乳だけの女には嫌悪感が走ったわ! 」





「 ・・・・・・・むかっ    」







「 いいえ・・・・・・

 魅力を感じなくなったのは乳の大きい子だけじゃなかったの


 女性全般によ・・・・・・・

 あたしは悩んだわ・・・・・

 すごく悩んだのよ・・・・・


 そう・・・・ 


 あたしは体を取り違えて産まれてきたのよ・・・・・

 魂は女だったの

 18になってもあたしはまだ自分の本性をさらけ出せずに

 男としてバーテンで働いていたわ

 その頃よ  

 よく店に来る客で知り合った

 アメリカ人のフランクと出会ったのは    」







「 フランク・・・・・・   」






初めて聞く名前でした

ジェニーさんは立ち上がり祭壇の前に

静かに近づいていきました




「 彼は親身になってあたしの悩みを何でも聞いてくれたわ

  そして少しもあたしがおかしいことはないと言ってもくれた

  その当初まだ少なかったニューハーフが集まる所にも

  連れて行ってくれたし 

  ゲイ仲間が集まるパブにも連れて行ってくれたの    」




「 あたしは彼に夢中になったわ・・・・・

 今思えばあれが初恋だったかもしれない


 初めて彼とそうなった時 あたしは処女のように震えたわ

 幸せの絶頂時 

 あたし達は当たり前のように一緒に暮らし始めた

 それからよ 

 彼は少しづつ本性を出してきたわ

 最初はまだソフトなものだった 

 彼は白い錠剤を二つあたしに差し出して言ったわ


「 一発ハデにやろうぜ ベイビー 

  パラダイスに連れてってやるよ 」



あたしは彼のいいなりになったわ 

このアメリカ通りを徘徊して 

狂ったラボのネズミにみたいにLSDを求めていたわ 

彼に気に入られたい一心にね

やがて通りに粗悪品が出回ったわ 

連中はスピードを少量混ぜたりもした


「連中」が誰かを意味するかはともかくね・・・・・・   」





狂ったラボのネズミ・・・・・・

ikeママンは何故かこのたとえが

ジェニーさんらしいと思ってしまいました




「 薬が切れると彼はアタシを殴る蹴るの

  暴行を加えるようになっていたわ

  本気で殺されると思ったこともあったし 

  彼から永遠に逃げたくなったこともあったわ

  でも効き目が切れると彼は泣いてあたしに縋ったわ



「 殺したいなんて思っちゃいない 

  自分の気持ちをわかって欲しかったんだ

  おれという人間をちゃんと見てほしいんだ

  愛している・・・・・  心から・・・・・・  」 





と・・・・・・・・   」







「 愛しているんですね・・・・・・

 今  彼は?              」





ジェニーさんは祭壇の十字架を見つめて話し続けました

まるでイエス・キリストに語りかけるかのように




「 死んだわ・・・・・・・

 こんな雪が降りそうな凍える夜に

 通りに行き倒れていたの・・・・・・

 片手には花束とポケットに少量のLSDを持ってね・・・・ 」





ジエニーさんはikeママンをまっすぐ見つめていいました







「 あたしの誕生日だったの

  二十歳のね・・・・・・       」






ikeママンは自分の心臓が10cmぐらい落ちたのかと

いうぐらい沈んだような気がしました








「 ずいぶん・・・・・・

 おしゃべりですね・・・・・・・   」







ジェニーさんは少し笑って

ふたたび十字架を見つめ話し始めました






「 すべてが 四半世紀前のことよ・・・・・

  昔を懐かしむ歳でもないけどね 


  でもあたしはまだ(ミナミ)ここにいる ・・・・・・


  人を裏切るような信頼できない輩は

  いままでにも何人もいたわ

  でも こっちが抜け目なければ 

  そんなヤツらはたいした問題じゃない

  裏をかいてやることもできるし 

  そばに近づかないこともできる

  あるいは買収することもね 

 

  でも最近はあまりにも血なまぐさいことばかり多くて

  近い将来 

  このミナミの海の中でもあとどれぐらい自由に

  泳ぎまわれるのか予想もつかなくなってきているわ・・・・・   」






十字架にはっきり背をむけて

ジェニーさんはikeママンに言いました






「 たしか・・・・・・

  あんた まだ二十歳だったわよね 

  あんた 恐ろしく誇り高い女ね 自分でそれがわかってる?

  皮肉を言ってるんじゃないのよ

  今ままで 見てきてそう思うのよ

  誇りは時には臆病にも通じるのよ 

  なにかをほしがるにはそうとう勇気が必要よ   」









「 それじゃ あたしが何をほしがっていると?  」









ジェニーさんの目は奇妙に優しいものでした

そして寛大でもありました




「 自分が心から愛するものと・・・・・・・

  幸せになりなさい



 あたしにはできなかったけど・・・・・・・     」















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ikeママンの純情な感情編No38

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第3章 純情な感情編


No38  ( 懺悔かもしれない・・・  )



















「 化粧で隠してもわかるわよ・・・・・・

  もう 治りかかってるけど

  かなりひどかったはずよ・・・・・・・ 


  誰にやられたの?

 もしかして今まで連絡が取れなかったのもこれのせい?  」




顎をつかまれたまま ジェニーさんが

ikeママンの顔の傷をよく見ようと近づいてきました

どアップになった彼女の目じりには苦労してきたのでしょう

その象徴の年輪が刻まれていました





「 これは・・・・・ その・・・・・  」





ikeママンは観念してすべてを話しました

そして 

パーティを抜けて少し頭を冷やしたあと本当は戻ろうと

していたなど・・・・・


この際 ライアンのせいにしてみてもいいかなと思い

言い訳がましいことも漏らしていました









「 なんてことを・・・・・・・   」









ジェニーさんが大きくため息をついて言いました

その言葉はあきらかに失望のニュアンスが混ざっていました






「 でも・・・・・・

 今考えれば 彼はあたしを

 あのナイフで切り刻もうと思えば

 切れたはずなんですよね・・・       」






「 恐ろしいこと言わないで! ike! 」







「 夜・・・・・・ 

 寝る前に思い出すんです・・・・・

 ライアンが 激しくあたしを罵倒する声が・・・・・・

 悲しみに引き裂かれるような 叫びが耳から離れなくて・・・・  」






「 ジャンキーは 相手に恐怖を与えることで 

  自分の恐怖に対処するのよ          」






「 でも・・・・・

 彼をそうさせたのは あたしかも・・・・・



 沢山お金を使わせたし・・・・・

 今思えばひどいこともいっぱいしたし 

 もしかしたら

 ライアン以外でお客様もあたしのこと恨んでる人が

 いるかもしれない・・・・・



 あたし・・・・・・

 沢山ウソをついてきたし・・・・・・

 裏切ったこともあったし               」






「 ike! もう辞めなさい   」







ikeママンの目が大きく開きました

ここ数日間この思いにとり憑かれたら 

頭の中に靄がかかって ひどい頭痛がします

でも 言葉がとまりません  






「 ライアンが言ったんです

 「お前にいくら使ったんだ!」 って

  

たしかに 一杯お金使わしたし

色目も使ったし 

脚もチラッと見せたわ

あたしは彼の前では好きにふるまってたかもしれない

あんな風に見つめられたら気分もよかったかもしれない


一年に何回も誕生日だって呼び出したし

そのたび彼は来てくれたし 

ライアンはあたしのせいだって

あたしがボトル下ろしてっていったら

何度も彼はおろしてくれたから

何度も!何度も!何度も!    」








「 ike!!!  」







不意に両手で頬をジェニーさんに叩かれました

その痛みに一瞬ikeママンは我に帰りました






「 ライアンにはものを正しく見る目がもうないのよ・・・・・・  」






ikeママンは強く目を閉じました

するとそこから大きな涙が一粒流れました






「 ・・・・・ごめんなさい・・・・・

  不安定で・・・・・            」






ジェニーさんはikeママンを抱きしめ諭すようにいいました





「 彼らが生きている卑しい環境の中では

  もうライアンは救えないのよ・・・・・


  彼が毎日通っていた外国ショーパブが摘発されたわ

  ついこの間の話よ              」






「 え? 」






ikeママンは眉をひそめました

ライアンがikeママンの店にこない間

そんな所に通っていたなんて知りませんでした





「 遅かれ早かれそうなることだったのよ

 ショーパブにしてはあそこはハデにやりすぎていたから

 その時かなりのドラッグ容疑者が捕まったわ

 警察はその連中をいつものようにあつかうのよ・・・・・


 12時間一睡もさせずにひとりで座らせとく 

 たばこも吸わせずに

 彼らは靴の中に小便を漏らすほど恐がる

 やがて 彼らが素直ないい子になったら 

 警察は父親のように諭すのよ


( お前には弁護士なんていらんな 

  しっかり罪悪感を持っているのに

  なんで弁護士がいる?  )


  

 ってね・・・・・・



捕まった彼らは将来のことを考え出す 

すると芋づる式に他にも

ドラックにまみれてる連中の名前を吐き出すのよ

ライアンにスポットライトがあたるのも時間の問題なのよ・・・・・ 


いいえ 

こうしている間にもう すでに捕まっているかもしれないわ 」


   






ジェニーさんは納得しているようでも軽蔑しているようでも

考えられるしぐさで腕組をしていました










そして 


暫くの沈黙のあと彼女は静かに言いました












「 ike・・・・・・・

 貴方はこの世界で生きていくには  弱すぎるわね・・・・・   」





























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ikeママンの純情な感情編No37


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第3章 純情な感情編


No37   ( 知らない過去  )











教会の窓から射すステンドグラスの光が

今は木製の一番前の長椅子に座る二人を包んでいました

ikeママンの足元が虹色にキラキラ輝きます

ゆっくりジェニーさんは話し出しました・・・・・・








 「 数年前・・・

  知り合いのオーナーにあけみを面倒見る様に頼まれたの・・・・


  初めて 

  あの子を見たときはあんまりパッとしない子だったわ

  この世界に飛び込んであの子なりに必死だったとおもうけど

  ある ラウンジで店の女の子にひどいイジメに合ってね・・・・



  その頃からよ あけみが外見も中身も変わったの・・・・・・     」







ジェニーさんは一息ついて話し始めました







「 ike・・・・・・ 枕ホステスって知ってる?  」






「 言葉だけは聞いたことある・・・・・     」








「 お客と寝て店に来てもらうホステスのことよ 

  いつの間にかあけみは自分の客と寝てまで

  売り上げを上げていたわ 

 

  あたしが叱ったら あけみは言ったわ

   売り上げを作らないとまたイジメられると

  どんな手段を使ってでも 

   自分はNo1の座を守り通すと・・・・・・・




 もともと あけみの母親もホステスあがりの

 愛人で最後まで本当の愛を掴まえられずに死んだそうよ



 因果というか・・・・


 

 不思議ね・・・・・・




 親の業を子供が繰り返すなんて・・・・・  」








ikeママンは今までの明るいあけみちゃんからは想像もつかないような

ディープな内容に驚きましたが 

なんだか心の奥で納得している自分もいました



そう・・・・・

彼女の中にある激しさ・・・・

そして 男性の前での彼女のしたたかさ・・・・・

ikeママンも見習っているとこは確かにありました






「 そんなあけみが初めて本気で恋した男が  」









「 マスターですね・・・・・・       」







口を挟むつもりはなかったのですが 

思わず出てしまった言葉でした







「 あけみは彼に夢中になったわ  

 何度もマスターのお店に面接に行ってここで働きたいと

 彼に懇願したけど 

 マスターはあけみの性格を見抜いていたんでしょうね

 自分の店とあけみは合わないと判断して

 彼はあけみに断り続けてきたわ


 あけみは仕方が無く でもマスターと繫がっていたくて

 「 ZIP 」 の迎えのキャバクラで働き出したのよ       」







ジェニーさんは大きなため息をついてまた話し始めました






「 マスターもはじめは相手にしていなかったけど

 あれだけ慕われたらいつの間にか

 あけみを妹のように可愛がるようになっていたわ

 でも 2年前 あんたがフラッと「 ZIP 」にやってきて・・・・・・・  」







ikeママンはいつの間にか手をぎゅっと握り締めていました






「 マスターのアンタに対する可愛がり様を見ていると

 誰がみても彼がアンタに惚れているのがわかったわ


 あんたも彼の愛情を受けて

 本当に二人で幸せになるはずだったのよね・・・・ 」










   本当に・・・・・・

   どうしてこんなことに・・・・・






ikeママンはあのクリスマスの夜からずっと考えていた答えが

もう少しでわかるような気がしていました


長年の経験から 

こんな時は自分の気持ちは抑えて

まず 相手の話しを全部聞くのが正解だと感じていました








「 数ヶ月前・・・・・・

 あのひどい嵐の夜・・・・・・

 深夜も遅い時間に彼があたしの所に来ていったわ


 あけみを抱いてしまった・・・・・・・              」






決定的だと思いました

ikeママンは今や瞳を強く閉じて 

両手で顔を洗うように覆いました






「 あたしが・・・・・・・・

 彼を拒んだ夜に?・・・・・・・・      」







失意の底に沈んでいくような気持ちのikeママンを

ジェニーさんは自分のほうに向けて言いました






「 ike・・・・・・・・



 一度やそこらの男の浮気を許すようでないと 

 本当に幸せをつかめないわよ!


 もし あんたがもう一度彼とやり直したいと思うなら

 このあたしが命をかけてでも今後いっさい

 あけみはあんた達に 近づかせないわ!    」

                





ikeママンは首を振りました 

そして そこまでikeママンのことを

考えてくれているジェニーさんに感謝しました・・・・・


しかし この時点でikeママンの答えは決まっていましたし

今は不思議なほど冷静に

ジェニーさんに納得してもらえる言葉を捜していました







「 ジェニーさん・・・・・・・


 人の気持ちは自分の自由にはならないですよ・・・・・


 いくらジェニーさんがそう言っても

 もう あの二人は愛し合っています わかるんです


 それに マスターを思う気持ちは・・・・・


 あけみちゃんのほうが上だと思うし・・・・     」







これは本音でした

今考えれば ikeママンの方こそ

N君を諦めた辛さからマスターの愛情に逃げようとする

卑怯な自分を見てみぬフリをしていました



そう・・・・・・


結局はikeママンも人のことは攻められず

自分がかわいいので自分の事を大事にしてくれる

自分を好きになってくれているマスター・・・・

彼を都合良く好きになろうとしていたのでした

ですから あの嵐の夜 

マスターを自分の体が受け入れなかった時から

これには気付いていました



思えばN君の時もそうでした

そして ikeママンは最近になって 

自分のある傾向性に気付き初めていました




 

それは


  

ある一定の心の境界線を越えると

ikeママンは急速に恋愛の感情が冷めていくのを感じていました




そう・・・・・そして 

今回もマスターの件も同じでした








  あたしは・・・・・・・

  人を愛せない・・・・・・








そんなことを考えていた時

不意にジェニーさんが片手でikeママンの顎をつかみ

ステンドグラスからこぼれる光にikeママンの顔をさらしました

思わず眩しくて ikeママンは目をぎゅっと閉じました













「 ・・・・・・この 傷・・・・・・

    どうしたの?          」





















ジェニーさんに気付かれました


































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12 : 42 : 03 | ikeママンの純情な感情編No37 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑

ikeママンの純情な感情編No36



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第3章 純情な感情編


No36   ( 再会に選んだ人  )













  「雪が降るかもしれない・・・・・  」




と彼女は思った

こんな夜はお客の足並みも悪くなる 

だからこそ余計に来店してくれた

客に温かいもてなしを心がけるように 

店の従業員に釘をさしておかなければいけないと

彼女はいつもより早く出勤することを考えていた


そのためには今から重大な用事を

何事もなくスムーズに終わるようにしなければと心の中で祈った


彼女にとって重大な用事とは 

ある人物と接触することだった

それは突然ここ1ヶ月の間ずっと消息を絶っていた 

彼女が気に掛けている女性だった

 

不思議なことにその重要人物が

夕べ突然連絡をしてきて合いたいと言う

彼女との待ち合わせ場所に選んだのは・・・・・・






大阪はミナミのど真ん中にある 小さな教会だった






彼女は石だたみの回廊を抜け 

重い教会の扉を開けた

誰もいない教会ならではの威厳のある空気が 

彼女の全身を包む・・・・

外から差し込む光が 

教会の大きな3面のステンドグラスを通して美しく輝き

そのステンドグラスに描かれている図柄は

聖書の物語 天国と地獄 聖人と預言者 十二使徒

などを物語っていた

彼女はそれを眺めながら 

祭壇の奥にある金の装飾に飾られてある

大きな十字架に目をやった・・・・・・



この十字架を見ていると 

まるで自分がひどい罪人のような気持ちになってくる





「 だから 教会はキライなのよ・・・・・   」




彼女はそう言うと 

祭壇横の参拝者の名簿に記帳し始めた

手入れの行き届いたキレイな爪をしている指が 

サラサラを英語の筆記体で



 


「 Jenny 」






と書かかれていく

タバコを吸いたくなったので

一度外に出ようかどうしようか悩んだ時だった

礼拝堂の左端のほうから 彼女を呼び止める声がした






「  ジェニーさん!!  」





彼女は自分を呼ぶ声の主を確かめるように振り返った






 

 「 誰かが死んだのかと 思わず正装してきたじゃない!

   久しぶりに連絡してきたと思ったら

   こんな所に呼び出して どういうつもり? ike?    」









 「 ここなら 絶対誰にも見つからないと思って   」










ニコっと笑って ikeママンはジェニーさんに言いました











・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 








ikeママンは久しぶりに見るジェニーさんを見つめていました

ブラックフォーマルに身を包んだジェニーさんは 燐として美しく

頭に飾られた黒の小さなハットのヘッドドレスから

垂れているレースが控えめに顔に半分かかって

まるで 

洋画の葬式のシーンから抜け出てきたようだと思いました

しかしジェニーさんの目は黒のレース越しに

ikeママンの様子をじっと見ていました






「 ・・・・・・・・ 婚約パーティの夜・・・・・・

 突然貴方が消えてから 大変だったのよ

 皆に迷惑を掛けて・・・・・・

 今まで何してたの?               」






不思議とジェニーさんの声はikeママンを攻めていませんでした







「 ちょっと 友達の家にやっかいになってて・・・・・・

 ごめんなさい・・・・・・

 心配掛けて・・・・・・                      」








ikeママンはわざと明るくはしゃいでみせました

でないと ジェニーさんの顔を見たらなんだか

泣きだしそうになったからでした

てっきり 怒られると思っていたのに 予想はちがって

彼女の態度はとても優しかったのでした・・・・・・

だから ikeママンは思わず聞いてみました








「 ジェニーさんは・・・・・・・

 知ってたんでしょうね・・・・・・

 マスターと

 あけみちゃんの事・・・・・・・       」







それを聞いたジェニーさんは小さくため息をつきました






「 やっぱり・・・・・・・

 まだ 続いていたのね・・・・・・・・       」






ジェニーさんから漏れた決定的な言葉を耳にしても

今のikeママンは動じませんでした







「 悟い子には

  隠してもムダね・・・・・・・・・・・・  

  いつ 解ったの? 

  まさか あの婚約パーティの時?

  だとしたら すべてが理解できるわ ?   」








ikeママンは小さく頷きました





「 逃げ出すつもりはなかったんだけど・・・・・・

  あの時 

  テラスで二人のやり取りを聞いてしまったんです・・・・・   」








聞いただけではありませんでした

蛇のように体を求め合う二人の光景が脳裏を過りました

ikeママンはここ一月ほどなるべくこのことは思い出さないように

していましたが 今はムダでした

頬から熱いものが流れたのに気付きました

しばらく 

ikeママンは自分が泣いているのに気付かなかったようでした




ジェニーさんがヒールをならしてikeママンに近づいてきました

彼女はそっと 

ikeママンの頭を自分の肩に引き寄せました

ジェニーさんから漂ってくるムスクの香りを嗅ぎながら

あの忌まわしい夜から今までが走馬灯のようにikeママンの

頭を駆け巡っていました









どこかの部屋から 聖歌隊の練習する声が聞こえます










ジェニーさんはレースのハンカチを取り出し

ikeママンの涙を拭きながら言いました













「 あけみはね・・・・・・・ 愛人の子なのよ・・・・・・・       」





























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12 : 40 : 16 | ikeママンの純情な感情編No36 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑

ikeママンの純情な感情編No35


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第3章 純情な感情編


No35   (  痛みと共に受けた代償  )












ikeママンがよっちゃん家に世話になってから

はや2週間が経ちました




さすがに ライアンに殴られて腫れあがった

この顔を実家の父には見せられないので

腫れが収まってから実家には帰ることにしました

父には暫くよっちゃん家に

やっかいになることだけを言って

そして 誰から電話が来ても取り次がないようにと

頼みました・・・・・









ikeママンは転んで机に顔面をぶつけたことにして

整形外科を受診し 

顔のレントゲンを撮ったり

視力の検査や鼻の手当てを受けました




「 ・・・・・本当にぶつけたの?   」





整形外科医の不信な質問にもうまくバックレて

日にちが経つにつれ 赤紫色をした 

鼻と目の間のケガも次第に治っていきましたが

まだ外出する時は 

大きなサングラスとマスクが欠かせませんでした



トラックの運転手をしている隼人さんは

夜仕事で家をあけることが多く

二人とも ikeママンがよっちゃん家に

世話になることに歓迎してくれました

何年かぶりにikeママンは夜寝て 昼間行動する生活に戻りました 

世話になるからにはすべてを話さなければならないと思い

ikeママンは よっちゃんには今までの 

ことの成り行きを話しました


よっちゃんは激怒し 

2週間たった今でも マスターとライアンの事に

ついては悪態をつきまくっていました






「 ぜったいうまくいかへんって!

  マスターとあけみって子やったっけ? 

  あの手のタイプの女は人のものがええねん!

  そんで いざマスターが自分のものになったら

  ぜったい冷めるに決まってるで!


  そうなって

  マスターがikeちゃんと寄り戻したいって言うてきても

  絶対許したらアカンで!! 

  そうや!   ぜったいや        」







よっちゃんの空想は日に日にエスカーレートしていきました

今や専業主婦になったよっちゃんには

ikeママンのこの出来事は

ちょっとしたワイドショー並のスキャンダルで

彼女にとって非日常的な出来事だったんでしょう

2歳の愛乃ちゃんとikeママンが遊んでいる間も

よっちゃんの悪口はとまりませんでした



今はその悪口はライアンに矛先が向かれ 

ikeママンはよっちゃんがライアンのことを

金髪アホ外人だの 

ドラッグ漬けで脳みそが鼻水になって

溶けて流れて国に帰っても税関でひっかかるなど

さんざん吼えているのを

ぼーっと聞いていました・・・・・・・










あの時・・・・・・・

ライアンがナイフを振りかざした時





ikeママンは一瞬恐怖の中でライアンの

孤独を共感したのかもしれません

ライアンの青い瞳から涙がほとばしり

その瞳に吸い込まれて

彼の中の絶望を一瞬垣間見ました




一人故郷を離れてきたこの国で・・・・・・・・




友人もそんなにいなく不安と孤独の生活の中で生きてきて

なんとなくその心境がikeママンにはわかりました

あの 青い瞳の奥からにじみ出てきて映ったものは・・・・・・


それは 自分の中にもあるもの・・・・・・






孤独


不安


恐怖


不信






自虐的精神を突き詰めれば

人や自分を傷つけるまでその凶暴という獣は暴れ出します


ikeママンはこれ以上ライアンを

悲しい気持ちにさせたくありませんでした


そして 

さんざんikeママンを罵倒し悪態をついている

ライアンのナイフを持つ手は震え

このまま刺されてもいいとさえ

一瞬思ってしまったのでした




  あんなにひどい事をされて憎んで当然なのに・・・・・・








  思い出すのは・・・・・・・・








  花束いっぱいの中から誇らしげに笑うライアン


  クリスチャンで聖書を朗読してくれたライアン・・・・


  映画 (ゴースト)のテーマ曲をikeママンの手を握って

  歌ってくれたライアン・・・・・・・・

















「 なぁ・・・・・・・

  ikeちゃん・・・・・・

  顔の傷がなおったら  これからどうするの?   」










不意によっちゃんにまともな事を聞かれ

一気に現実に引き戻された気分でした

ikeママンはしばらく膝を抱え

よっちゃん家に来てからずっと考えていた事を言いました

















「 ん・・・・・・・・

 あたし・・・・・・・

 もう 水商売やめよっかな・・・・・・・・         」

























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12 : 38 : 33 | ikeママンの純情な感情編No35 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑

ikeママンの純情な感情編No34

 

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第3章 純情な感情編


No34   (  夢と現実の狭間  )









例年にない温かいクリスマスも

さすがに深夜になると冷え込んできていた

大阪はアメリカ村の公園前・・・・・・



人通りもない道に大きな排気音を上げて

白のシャコタンのセルシオが通った 

カーステから流れる音楽の重低音が車の外までこぼれている

白いセルシオは公園前の

シャレた赤い淵枠で出来た電話BOXの前に止まった


白いセルシオはエンジンをかけたまま 

勢い良く運転席のドアを開け一人の男が出てきてた

そして 足早に電話BOXに駆け寄った



男の顔は険しく 緊張していた・・・・・・





ゆっくり電話BOXを開けると 

いかにもパーティから抜け出してきたという格好の女がうずくまっていた






「 ike・・・・・・・ 大丈夫か?    」







女の意識はもうろうとしていた

男はうずくまっている女に近寄り 

どこか負傷はないか確かめようと

女の長い髪をかきあげ 顔を上げた






「 たけ・・・・・だ  せんぱ・・・・・い ?・・・・・  」







女は消え入りそうな小さな声でつぶやいた

男の表情が緩んだ 

女の意識があるので安心したようだ






「 竹田やなくて悪いな 
 

  俺や  隼人や!


 お前 ヨシノに電話してきたん覚えてるか?    」






隼人は用意してきた水でぬらしたタオルを

そっとikeママンの鼻に当てた

タオルは見る間に赤く ikeママンの血に染まった

当てられたタオルの痛みに

ikeママンの意識もハッキリしてきた・・・・・・







「 鼻はどうやら折れてないみたいやな・・・・・・・

  とにかく 俺ん家来い

  ヨシノが心配してる

  その 外人は? どこいった?         」






「 ・・・・・・あたしの血見て・・・・・・・

  逃げた・・・・・・・

  どこいったか・・・・・ わかんない・・・・・・・・   」






「  必ず捜して 思い知らせちゃるから 車乗れ  」






隼人はikeママンを抱えあげると

いたわりながら助手席に乗せた

誰もいないミナミの暗い道を真っ白なセルシオは再び国道に

向けて走り出した









・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・






ikeママンは鼻をおさえながら 

車の助手席にもたれていました・・・・・・・



静かに揺れるこの車の振動と芳香剤の匂いに包まれ

懐かしい気持ちになって言いました





「 ・・・・・この車・・・・・・    」







「  ああ   わかったか?

   そうや   竹田の車や

   竹田が捕まる前に俺に名義変更したんや

   あいつのおき土産やな               」






隼人さんは優しくそう言うと

ウインカーをカチカチさせて大通りを曲がりました








  だからか・・・・・・・

  セルシオから出てきた時・・・・

  先輩とまちがえたんや・・・・・・






そんなことを思いながら鼻を少し触ってみました

てっきりあのライアンの恐ろしいナイフで

顔を切りつけられたと思っていたのですが

切り傷は触ってみても無いような感覚でした






「 まったく・・・・・・・

 ドラッグづけの外人と二人っきりになるなんて 

 どうかしてるぞ


 でも そいつナイフを振り上げたんやろ?

 どうやら切られたんやなくて

 その傷はナイフの柄の部分で殴られたんやろな


 それでも 暫くはかなり痛むぞ・・・・・・         」






その言葉を聞いたらよけい痛みが激しくなったような気がしました

今や顔半分が心臓になったかのようにズキズキ激しく痛みます







「 竹田がおったら

 その外人命は無いな    」






フッと笑って隼人さんはスピードを上げました












「 ああ!! ikeちゃん!!

 なんてひどい!!        」








隼人さん家につくとよっちゃんが駆け寄ってきて

ikeママンの顔を見て言いました






「 鼻血は中で止まってるようやね・・・・・・

  息ができなくて苦しいでしょう?

  でも このかさぶた剥がすとまた 

  どっと血が出てくるから・・・・・     」




「 骨は折れてないぞ 心配なんは目の周りやな

  とにかく中を消毒して

  ああ   風呂はアカンな

  軽くシャワー程度にしとけ        」




さすがにケンカ慣れしてる二人だけに

適切にアドバイスしながら

ikeママンの顔を手当てしてくれました


よっちゃんが鼻を消毒してくれているあいだ

隼人さんは後ろで 

産まれて2歳になる愛乃ちゃんをあやしていました

小奇麗な2LDKのマンションはいかにも赤ちゃんがいる家で

ミルクの甘い匂いやおもちゃが所々に転がっていました


昔は暴走族のリーダーだった二人も

今は立派に家庭を持ち親になっている姿を見ると

同時にふがいない自分にハラがたちました




すると 今日のあまりにもたくさんの出来事が次から次へと

ikeママンの脳裏に溢れてきました・・・・・・・・






 婚約パーティでの主役の華やかさ・・・・・

 マスターとのダンス・・・・・・・

 ジェニーさんの外人ドラッグの話し・・・・・ 

 マスターとあけみちゃんの裏切り・・・・


 孤独な御堂筋の散歩


 そして・・・・・・・


 恐怖のライアンとのやりとり


 殴られた時のショックと痛み・・・・


 ライアンがお金を持って逃げ出してから


 こんな時にすぐに連絡が出来る人が

 もはや今のikeママンには誰もいないと気付いたこと


 よっちゃんに電話するまで ものすごく考えたこと・・・・・・

 電話を聞いてすぐに助けてくれたよっちゃんに心から感謝したこと








ポロポロ涙が出てきてよっちゃんにお礼を言いたいのに言葉が出ません









「 よっちゃん・・・・・・

  ごめんね・・・・・・・        」










「 電話してきてくれて あたし嬉しかったんやで

  ikeちゃん・・・・・・

  今は何も考えんと・・・・・・・・


  さぁ  ゆっくり寝て

  明日になったら病院いこうね・・・・・・          」







ikeママンはよっちゃんに言われた通り

用意されていた布団に体を沈め

ゆっくり目を閉じました




よっちゃんからもらった痛み止めが効いてきたようで

ikeママンはすぐにウトウトしだしました









何も考えず頭をからっぽにして

深い眠りに落ちていくようにつとめながら・・・・・
















ikeママンは祈りました・・・・・・・





















  できれば これは

  悪い夢だったと朝をむかえれますように・・・・・・・


























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12 : 26 : 44 | ikeママンの純情な感情編No34 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑

ikeママンの純情な感情編No33

 

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第3章 純情な感情編


No33   (  ありえない現実  )




教会は みかげ石の大きな建物で 

三面の壁にはステンドグラスがはまった窓がありました


通りに面した芝生のところに 

まるでそこから生えた木かなにかのように

大きな十字架が立っていました



十字架の下で・・・・・・



久しぶりに会ったライアンの顔をikeママンはじっと見つめていました



いったいどうしたことでしょう・・・・・

数ヶ月前の彼とはかけ離れたみすぼらしさ

おそらく ドラッグのせいで仕事も辞めてしまったのでしょう



ikeママンはなぜか無防備に彼に

一人で話しかけたことを後悔していました

何か身の危険にさらされているような気がしてならなく

心臓がドキドキして 頭が破裂しそうでした  

ikeママンはライアンから手を振り解くと 

いつでも逃げれるように数メートル間合いを取りました


ライアンは暫く空を見上げ何か考え事をしていましたが

ニッコリikeママンに微笑んでポケットから何か取り出しました


それを見た途端 

ikeママンの体全身が硬直しました


ライアンはポケットからジャックナイフを取り出すと

まるで 

どうしてそれを持っているのかわからないとでもいうように

手の中でゆらゆらさせました

街燈の明かりがナイフの金属に反射して

ikeママンの太腿に光の輪を作っているのが見えました




「 ike・・・・・・・

お金を貸してくれまセンカ・・・・・・?  」






ライアンはゆっくりした口調で言いました

ikeママンの目は 彼の持つナイフに釘付けになりました


もし 彼が本当にikeママンを傷つける気なら 

とっくにそうしてるだろうと考えましたが


自分がこの大きな刃わたりのナイフに突き刺されているのを

想像しただけで体が恐怖に震えました

辺りを見回しても人影も隠れるところもありません

大きな声で助けを呼んでも 誰も来なければ

無駄にライアンを刺激し興奮させるだけかもしれません 

甘いコカインの匂いを漂わせたライアンは

ikeママンのビーズのパーティバッグをひったくり

せわしなく中身をひっくり返すと

ピンクのシャネルの二つ折り財布から

一万円札を引き抜きました





「  ごめんなさい 

  それしか  もって ないの・・・・・・・・・  」






ライアンは財布を投げつけ

それがikeママンの頬にあたりました

そして 彼はこれ以上ないほど憎悪を

むき出しにして叫びました






「 thinks be use you how much??


( お前にいくら使ったと思ってるんだっっ! )







胸を突くような悲しみのほうが

財布が当たった頬よりも痛みました


氷の手でつかまれたような恐怖感が

溢れる涙をこらえようとしても

目頭が熱くなって止まらなくなりました

しかし 

今は泣いている場合ではありません

なぜなら 

大きな涙をこぼして先に泣き出したのは

彼のほうだったからです




「 Shit. ・・・・・・・・

 ( くそっ )

お前はずっと俺をバカにしてきたんだろう  」






ライアンは独り言のような調子で不満の一つ一つを

挙げていきました





「 あんなにたくさん尽くしてやったのに・・・・・・

  ボトルもおろしてやったのに・・・・・・

  お前は安っぽい Stripper なんだよ・・・・・



  裸になって踊るのが好きなら 一生そうしてろ   」





「 ちがうわ・・・・・・

 あれは一晩だけよ!

ライアン貴方はいい人だわ   」




ikeママンは恐怖に震える声でそれに抗議しました



「 ふん!

またか かわいそうなライアン!

どいつもこいつも金がなくなると

俺をそうやって馬鹿にしやがるんだ


お前もそうだ  

俺が恐いもんだから いい人なんて言いやがるんだ  」





「 恐くなんかないわ

 どうしてそんなふうにあたしにナイフを向けたいの?

 ナイフなんていらないじゃない

 話しましょう・・・・・

 話しをするのにナイフが必要かしら? 


 いらないよね?

 だから 早くしまって  」





ikeママンはライアンの手をゆっくりと掴もうとしました

ですが ライアンは頑固に首を振りました




「 ダメだ! 


 俺にもようやくわかったよ

 人はみんな俺を馬鹿にするんだ 

 いつだってそうさ

 ハイスクールで彼女にふられた時も・・・・・・


 初めて教壇にたった時も俺を馬鹿にしてみんな笑うんだ! 

 そして 

 お前を助けにステージに上がったあのハロウィンの日

 あの いまいましい 日本人の子男に殴られた時も!!   」




ライアンはikeママンを突き飛ばしナイフを首に突きつけました

ikeママンは壁に背中をこすりつけるように身を反らして叫びました






「 ライアン!! やめて!!  」





「 ライアンやめて~(笑) 

  お願いか? ああ もう

 そういうのは うんざりだ!

  

 あのあと 俺がどんな思いをしたと思う?

 日本人に殴られた弱っちいライアン!

 馬鹿なライアン! 

 女を助けようとして惨めなライアン!!  」






ライアンがすぐ顔の近くで叫んでします

完璧に彼は正気を失い わめき続けています

ikeママンもこれ以上の恐怖に耐え切れず 

泣き叫びながらライアンの許しをこいました


  



「 ライアンお願い! 

  ナイフをしまってっっ!! 

  もう やめて!!     」










「 うんざりした!! もうたくさんだ!!

 わかるかっ?? 

 俺の言ってることがわかるかっっ?? 

 もうたくさんだって言ってるんだ!

 お前もニッポンも もう知るもんかっっ!

 みんな 悪魔だ!!  

 お前は俺の金を吸い取った悪魔だっっ!! 

 悪魔は制裁を食らわさなければ

 ならないっっ!!  」








「   No   Ryan.!!!   」






かすかに開けた目に 

ライアンの悪魔のような形相が飛び込んできました

そして

ライアンは子供を寝かしつけるように

優しくささやきました








「 Good-bye  ike.・・・・  」
























まるで スローモーションのように


















ナイフが輝いて振りかざされるのを

見ていました
















覚えているのは・・・・・・・・











激しい痛みと




地面に映された   



















真っ赤な血痕の花びら・・・・・・・







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12 : 19 : 28 | ikeママンの純情な感情編No33 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑

ikeママンの純情な感情編No33

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第3章 純情な感情編


No32   (  悲惨な現実  )










ikeママンはレストランを後にして

暫く思考停止のまま歩きました・・・・・・・




並木道を通り

交差点で行きかう車のヘッドライトを見つめた時に

初めて現実感が体の底から湧きあがってきました


気が付くと中央公園の石畳の上を歩いていました

真冬も夜風が体を突き刺し 

体はかつてないほど冷たくなっていました






  マスターとあけみちゃん・・・・・



  あけみちゃんとマスター・・・・・





さっき見た光景が頭の中によみがえります


むさぼり合うようなキス・・・・
スベスベの腰や脚が簡単に

あらわになったサテンのミニドレス・・・・

快感にもだえ せつなくあえぐ声・・・・



ikeママンは吐き気がしそうでした

マスターがikeママンにくれたのはすこやかで穏やかな愛でした

ああいう燃え盛る肉欲ではありません



それにしてもあの二人はなんて芝居が上手だったのでしょう

今となっては 

たちの悪い冗談としか思えません

体中が屈辱で満たされ 

激しい動悸がします

マスターは婚約後も気の向いたときに

ikeママンをベッドに誘い

あけみちゃんのエロい姿を思い浮かべながら

ikeママンを抱くのでしょうか?





 あたしはもっとも愛してる二人の人間に裏切られていた・・・





婚約発表の幸せの絶頂からいきなり

不幸のどん底につき落とされた気分でした




  こんな仕打ちには耐えられない・・・・・・ 





ikeママンは何も知らなかった自分の間抜けぶりを嫌悪しました






  あけみちゃんはあの時・・・・・

  嵐の夜って言った・・・・・


  あの夜

  あたしがマスターから逃げてN君と会っていた頃

  マスターはあけみちゃんと・・・・・・

  もしかすると 

  あたしが性的な面でもっと協力的だったら?


  マスターは・・・・・・

  彼はよそみすることなくあたしだけを愛した?






皮肉なものだと薄ら笑いを浮かべたとき

ikeママンは初めて自分の頬から

涙がつたい落ちているのを感じました


そんな事を考えながらikeママンは

気がつくと ひと駅分も歩いてしまい

御堂筋のいつもの教会の前まで来ていました


駐輪場から見える 

いつもの教会の掲示板には

今夜は何も書かれていません


そのかわり教会らしくクリスマスイルミネーションが

キラキラ美しく輝いていました

柊の木の下でキスをしている天使の絵を眺めている時

フと隣に誰かが立っている気配に気付きました


コートの襟を立て 

見慣れた金髪に思わずikeママンは声を張り上げました





「  ライアン!!  」





暗がりで顔はよく見えませんが

たしかにかつて  「 Zip 」

一番のikeママンお得意様で英会話教師のライアンでした

ikeママンはおどろき でも久しぶりに会えて

嬉しくなってライアンに駆け寄りました





「 いったい 今まで何してたの?

 少しもお店に顔をだしてくれないから・・・・・

 元気? ジャックは?

 今日はお店にきてくれたの?           」






「 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・       」





言いたいことは山ほどありました

しかし

教会の街燈の下でライアンを見たとき

彼の異変にikeママンは気付きました


よれよれのコート・・・・・・

いつもは英会話教師らしく

きっちり整えられた金髪も

今日はボサボサで

髭も不精に生え伸びきっていました






「 今日・・・・・

 お店に行ったら・・・・・

 休みでシタ・・・・・・

 マスターと婚約したって・・・・・・


 ジャックから聞きまシタ・・・・・ 」







体の中の本能が危険な警笛を鳴り響かせました





何がおかしいかは

すぐには分かりませんでしたが



いつものライアンではないのはすぐに分かりました





「 知って・・・・・・・たの?    」






彼は何度も小さく鼻をすすりました

そして 


何故かおどおどしてikeママンと目を合しません






「 ike・・・・・・・・・


 一人デスカ?・・・・・・・・  」







街燈の下なのに暗くてライアンの顔はハッキリ見えません・・・・

ikeママンの心臓はなぜかドキドキし始めました

さきほどから 

ライアンからにじみ出て

ikeママンの鼻をついてくる匂い・・・・・・・


この匂いには覚えがあります

かつて 

危険な外国人パブに行ったときの匂いと同様なものでした

先ほどのジェニーさんの言葉がikeママンの頭をよぎります

そして 

心臓の鼓動を早めikeママンは

確信を持ってライアンに言いました









「   Your   drug  is   done.?   」


 (    あなた    ドラッグをやってるの  ?  )
















かつての


ハンサムな爽やかさはもはや彼からは消え去り・・・・・・









くっくっくっと笑うライアンの笑顔が










街燈に照らされ醜くゆがんで見えました 














ライアンはikeママンの手を掴み

残忍な目で見つめて言いました・・・・・・・















「  Merry  Christmas  ike・・・・・・ 」







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ikeママンの純情な感情編No31

 

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第3章 純情な感情編


No31   (  テラスの下の情事  )









ikeママンがジェニーさんと楽しく歌って一息ついた時・・・・・



たまたま マスターが金の浮きだし模様のカーテンの裏に

そっと入るのがikeママンの目に留まりました

カーテンの裏には両開きのガラス扉があり

そこから外に出れました



ikeママンはガラス扉をくぐり 

大理石の広いテラスの手すりまで進みました

手すりのむこうには庭園が一定の様式に基づいて

段をなし 下方に傾斜していました


外は肌寒く  

真冬のひんやりした外気にむき出しの腕をさすりながら

ikeママンが上着を着てくればよかったと思った時

まず 物音に気付きました


もつれあう靴音や 

押し殺した話し声がテラスの下から聞こえたので

ikeママンは下をのぞきました

テラスの下ではマスターがきつく握られている手を

振りほどこうとしていました

握っていたのがあけみちゃんだとわかった時 

ikeママンはびっくりしました







「 放してくれないか 」







マスターが怒りを押し殺して言いました





「 いやよ! 真実を彼女に話す権利があるわ! 」






真実?

何のことを言ってるの? 

あけみちゃんの言ってる彼女があたしなら

 もちろん知る権利があるわ・・・・・








ikeママンも二人の揉めている話しに入ろうと 

彼らのもとに行こうとした時

そのときのマスターの返事を聞いて

ikeママンはその場に立ちすくみました






「 彼女が君を許すと思うか? 

  先ほど親友だと言った

  君が僕とできてるなんて告げられて 


  ikeがどうすると思う?           」









まるで 

頭上でまばゆく輝いていたシャンデリアが突然落下して

砕け散ったようでした

呆然と立ち尽くすikeママンの体を 

その破片がずたずたに切り裂きました





「 来ないでおこうと思ったの・・・・・・


  でも・・・・・


 マスターのことが頭から離れないの・・・・    」







聞き間違う余地はありませんでした

あけみちゃんは泣きながらマスターの胸にしがみつき

喉元に唇を押し当てていました





「 あの嵐の夜・・・・・・



 マスターが一糸まとわぬ姿であたしの上になっている所が

 目に焼きついて離れないの

 マスターだってあたしのこと考えていたでしょう?



 わかってる・・・・・


 あたしもマスターのこと考えていたから 

 マスターがまだ中にいるような感じがしてるの・・・・・・


 また あたしの中に入りたいでしょう?    」






そう いうとあけみちゃんは

マスターのスラックスのファスナーをおろし

中にそっと手を入れました





「 ・・・・・こんなこと・・・・・・

  しても何もならないよ・・・・・    」






「 いいの・・・・・・

 今夜 あたしの事を思いながら 

 ikeちゃんを抱いて・・・・       」








「 ・・・・君は悪い子だ・・・・・  」


 





「 よく言われるの・・・・・・    」







マスターは今や

なめらかなサテンのシルバーのドレスに身をつつんでいる

あけみちゃんの体をせわしなくさすっていました


彼らは貪るように熱いキスを重ね 

二つの茶色い頭が激しく揺れ

互いのからだをまさぐり 

わななきつつ愛撫するのを見ると

これが初めてでは無いのが解ります


あけみちゃんのドレスの裾がめくれ

なめらかな脚が腰まであらわになります

むき出しになった胸の膨らみにマスターがむしゃぶりつき

あけみちゃんがピチピチのドレスの下に何もつけていないのは

すぐに見て取れました




ikeママンはふらつきました・・・・・



まるで自分をふり落とそうかとするかのように

世界が右に左に傾きます






ハァ・・ハァ・・ 

「 あたしのなか・・・・いいでしょう?

  ・・・離れられないでしょう・・・・     」






あけみちゃんは片足をあげて

より深く繫がると 

マスターを高みに連れて行こうと

腰を前後に動かし始めました


たまらくなったのか 

マスターが両手であけみちゃんのヒップを掴みました


あけみちゃんは背をそらし

荒い息とともに

激しく二人のリズムはどんどん早くなりました






「 ああ・・・・・・・・・・・・そうだ・・・・・・         

  もう一度絞めてくれ・・・・・・         」






マスターの歓喜に満ちたみだらな声が響きました





ikeママンは悪寒がして身震いしました

鼓動が激しくて胸が痛くなるほどです

フラフラした足どりでikeママンはその場を離れ

建物の脇を静かに歩きました


角を曲がった先は驚くほど静かで・・・・


ikeママンはあのおぞましい行為が

室内から流れてくる音楽や話し声にまぎれていた事に

初めて気付きました









ikeママンはその翼棟の先まで進み

一度誰もいない荷物置き場に戻りました











そして  自分のコートとバッグを取り出すと 













誰にも気付かれないようにそっと 













パーティ会場を後にしました・・・・・・・・





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12 : 10 : 49 | ikeママンの純情な感情編No31 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑

ikeママンの純情な感情編No30


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第3章 純情な感情編


No30   (  婚約パーティの夜  )




例年よりめずらしく温かい二十歳のクリスマスは・・・・・・・




当然雪など降る気配もなく

ikeママンは西洋風のホテルのレストランで

マスターと婚約記念パーティを開いていました


きらめくシャンデリアの下で

招待客のダンスの相手を次から次へとして

ヘトヘトになったikeママンを

マスターは遠くの方で別のお客を相手しながら

親指を立ててこっちに合図をしていました

みんなの注目を集める経験は新鮮で

ikeママンは少し酔いが回ってきたような気分だったので

一休みしようと

人目につかない隅の方のソファーに座り

冷たいソフトドリンクを飲みながらパーティ会場を見回しました



役30人ほど集まった婚約パーティのお客様は

ikeママンが見たこともある人もいれば

これからマスターがビジネスで

お付き合いする人達などで賑わっていました




「 いっけっちゃん♪  」







「あけみちゃん!!  」




突然ikeママンの前に現れたのは

「 Zip 」の向かいのキャバクラの

No1キャバ嬢でikeママンの友人のあけみちゃんでした

あけみちゃんは

シルバーの胸をあらわにしたドレスでとてもセクシーでした




「 来ない方がよかったかな・・・・  」




ikeママンはすばやく立ち上がりました




「 そんな!! 

  来てくれてメッチャ嬉しいよ! 」




そうです・・・・・


あけみちゃんはマスターのことがお気に入りだったのです

それを知っていたので

ikeママンは何故か気まずくてあけみちゃんにはマスターと

お付き合いをしているのを秘密にしていましたが

ここに来ているということは当然知っていることでしょう





「 あけみちゃん・・・・・

  ごめんね・・・・・あたし・・・・・      」






「 なんで ikeちゃんが謝るのよ~

 アタシはお祝いにきてんで

 婚約おめでとう!         」






「 あけみちゃん・・・・・・・

本当にそう思ってくれる?    」





「 もちろんやで!  でも・・・・・・  」






ikeママンは急に不安になってあけみちゃんの手をとりました

でも・・・・・の先には何があるのでしょう?





「 ちょっぴり寂しいわ・・・・・   」





「 まぁ あけみちゃん!

 あたしはどこにも行かへんよ!

 ずっとあたし達友達やん!  

 さぁ あっちで飲もうよ!

 本当に来てくれて歓迎するわ!!    」





ikeママンはとっても嬉しくてあけみちゃんの手を引っ張って

マスターの所に彼女を連れて行きました


マスターもあけみちゃんが来たことには当然驚いていました

もちろん

マスターも彼女が自分に好意を持っているのに

気付いていたのでしょうからムリもありません

でも 二人とも 

以前のように仲良くしてほしくて

ikeママンはわざとはしゃいでその場を和ませていました



そこにあとからジェニーさんも乱入してきて大賑わいになって

ikeママンは本当に自分の幸せを祝ってくれる人達に囲まれ

みんな温かくikeママン達をはやし立てて

幸せな時間は過ぎていきました





「 二人の新しい出発に乾杯! 

  まったくうまくやったわね! 」




ジェニーさんのいつもの辛口のイヤミもいつになく優しくて

ikeママンも素直にお礼を言いました

暫くすると真面目な顔のマスターとジェニーさんの

話が耳に飛び込んできました




「 ミナミで・・・・・ 摘発された店が・・・・・  」





「 外国人パブやショットバーが主で・・・・  」





ikeママンはジェニーさんが

他の人にからみに言った隙に

マスターにさっきの話の内容を

もう一度マスターに聞きました





「 ああ・・・・ 最近ミナミでもめっきり多くてね

  店の中で外国人のドラッグの売買だよ   」






マスターはそういうとシャンパンを一息に飲み干しました







「 外人のドラッグ・・・・・・   」






「 うちも外国人のお客が多いから気をつけないとね

  外人といえば・・・・・  

  あれから ジャックやライアン達は店に来なくなったけど

  君の方には連絡はあるかい?      」





ライアンの名前が出た途端 

ikeママンは胸が苦しくなりました




「 ううん・・・・・・

  ライアンには悪いことをしたね・・・・・   」





「 君のせいじゃないよ

  きっと 他にお気に入りの店でも見つけたんだろう

  よくある話だよ 

  そこに飽きたらまた戻ってきてくれるさ  」






そう言われても あの夜・・・・・・

ハロウィンパーティの夜・・・・・



ライアンがN君に殴られてから

すっかり姿を見せなくなっていたのに

ずっとikeママンは心を痛めていました


彼の仕事先の英会話教室に電話しても

居留守を使われ すっかり嫌われてしまっていたのでした


一気に気持ちが沈んでるikeママンを気遣ってか

マスターが耳元で囁きました







「 今夜・・・・・・


 一緒に風呂に入ろうか・・・・・

 男に体を洗ってもらうのが 

 どれほど気持ちいいか

 教えてあげるよ・・・・・・    」 





            


ikeママンは突然のマスターのエロい冗談にびっくりして

軽く腕を叩きました

マスターは高笑いをして 

またお客様の相手をしにどこかへ消えて行きました





 マスター・・・・・・

 あんなこと言うんや・・・・・・






あけみちゃんとジェニーさんが

カラオケのマイクを握りしめてikeママンを呼んでいます








ikeママンは高鳴る胸の鼓動を抑えながら 

ジェニーさん達と楽しく歌うのでした・・・・・・・







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12 : 08 : 33 | ikeママンの純情な感情編No30 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑

ikeママンの純情な感情編No29

 

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第3章 純情な感情編


No29   (  婚約パーティ  )



ikeママンを乗せたタクシーは御堂筋沿いに

ハザードを点滅させ停車しました

運転手にチップを払うとikeママンは

少し暗い気持ちでタクシーを降りました



日航ホテルの銀杏並木が綺麗に

クリスマスイルミネーションに彩られているのを見ながら

アメリカ村方面に歩いていくと

ロマンチックな西洋風の建物が見えました


今夜のパーティはマスターの知り合いのオーナーの

隠れ家風のレストランで行う予定で 

ikeママンが美しい屋敷に見とれながらガーデンの私道を歩いていると

マスターが大理石の階段を下りて玄関から出てくるところでした


ikeママンの心はパッと明るくなりました

マスターはブラックのツイードのツーピースのスーツで

髪をオールバックに整え

そしてサングラスに中折れ帽子のいでたちで

その姿はまるで アルパチーノのようでした

ikeママンはマスターに向かって駆け出しました

低い石段を駆け上がると 

彼が満面に笑みを浮かべて 両腕を広げました

ikeママンはマスターの腕に飛び込み 

マスターのぬくもりを

懐かしいキスを味わいました





 ああ 

 あたしはこの人に夢中なんだ・・・・・・





「 どんなに会いたかったか わかる? 」






キスがようやく終わり 

ikeママンがため息まじりに言いました






「 今のキスでわかったよ  」




マスターが微笑んで言いました

彼の目のまわりには疲れがにじみでていました




「 大変だった? 」





マスターの頬に手をあて 仕事の苦労を労いました


マスターを見た途端

ikeママンの不安はあとかたもなく消えうせました

太陽のような温かい微笑みを向け

彼はikeママンの全身を眺めて言いました





「 ああ  

  綺麗でかわいいね まるでお人形のようだな  」





ikeママンは (やった!) と心の中で叫びました




マスターをあっと言わせたかったのでした

それから数時間ikeママンは

マスターの愛のぬくもりに包まれていました

パーティ会場はikeママン達を祝う客や

これから新しくビジネスを始める

お得意先のお客様達でにぎわい


マスターはほとんどikeママンの傍を離れませんでした

 

人々は大広間に並べられたビュッフェを味わったり

生演奏をバックにダンスを楽しんだり 

誰もがグラスにシャンパンをつぎ足して乾杯を促すので

ikeママンは飲まないわけにはいきませんでした


ikeママンの頬はばら色に染まり

照明を受けて瞳が煌きました

マスターもお客様の相手をしていたので

二人はときどき一緒に踊り笑いながら言葉をかわしました


トイレに続く長い誰もいない廊下で

隠れてマスターと抱き合った時には

ikeママンの気持ちは高ぶり

キスをしただけで下半身がジンときました




ハァ・・・ 「 早く二人きりになりたい・・・・・・ 」




マスターの胸が荒い呼吸で上下しました





「 ・・・・・飲みすぎないようにするよ・・・・・

  今夜は・・・・・・・                」






マスターは

ikeママンが何を考えているかわかっているようでした

彼の目はikeママンが自分からそれを

口にするように望んでいるようでした




「 今夜は・・・・・・

 かいがってね・・・・・・・・・   」





ikeママンの赤く染まった頬を見て 

マスターの目が細くなりました

言った言葉を悔やんではいませんでした





「 上に部屋をとってあるよ・・・・・

  お客の相手に疲れたら 

  部屋にもどって僕を待って・・・・   」




このレストランの2階はなんと宿泊施設になっていたのを

この時ikeママンは初めて知りました

そして マスターも初めからそのつもりだったなんて・・・・

マスターはikeママンの背中 肩  

腰を撫でさすって言いました








「 さぁ・・・・・

 もうもどらないと・・・・・・ 

 もう少し頑張れる ?     」









「 うん もちろん♪   」













再び 二人で手を繋ぎ

パーティー会場にもどる廊下を歩きながら 












今 ikeママンは溢れる幸福感にどっぷりつかっていました




















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ikeママンの純情な感情編No28



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第3章 純情な感情編


No28   (  ikeママンの不安 )





その日ikeママンは念入りに鏡の前で化粧をしていました


ゆるく巻いた髪をほぐし 

ルージュの色を決めかねているときに

ベッドに置いてあった携帯が鳴り響きました

ikeママンはその呼び出しに

待ちかまえていたかのように飛びつきました




「 やぁ  

僕がプレゼントした携帯は気に入ってくれたみたいだね 」



マスターでした




「 まだ東京なの? 」





「 今 ちょうど静岡を越えた所だよ 

  商談が早く終わってね 

  なんとか今夜のパーティに間に合いそうだよ    」





「 私達の婚約発表パーティなんよ!

  遅刻なんてダメよ!          」





ikeママンはわざと恐い声で言いました


新店舗融資などの商談で東京に行ってて

暫く大阪を留守にしていたマスターに

話したいことは沢山ありました

ikeママンは店の事

今夜のパーティのお客様の事

そして パーティに着るドレスの事など一気に話しました




「 大阪に着くまでに一眠りしようかと思ってたのに

  君のドレス姿がちらついて眠れそうにないな   」




マスターは笑って甘い言葉で

ikeママンをからかって電話を切りました


あと数時間したらマスターに会って

今夜の二人はごく少数のikeママンとマスターの事を知る人達

内輪だけの婚約発表パーティをする予定でした

ikeママンはため息をついてベッドに横になりました





    あたしはマスターを愛してる・・・・・

    そして 彼もあたしを愛してくれている・・・・  







あの台風の夜・・・・・





深紅のハーレーの上で

ikeママンはマスターに抱かれるのを拒んでしまってから

てっきり彼とは気まずくなるのかと思いきや

なんと  その翌日マスターは出勤前に

ikeママンの家まで向かえに来てくれました

そして 指輪を渡され昨夜の失礼を許して欲しいと

ikeママンがその気になるまでいつまでも待つと

言ってくれたのでした



さすがに彼の優しさ  

誠実さに心を打たれたikeママンは

正式にマスターの申し出を受けました・・・・・・






ローズの香水を体にふり

体にぴったりの薄いシルクのピンクのドレスを

足から着て ファスナーを閉め

飾りの櫛を髪に留めると

思った通り

バービー人形のようなikeママンの完成でした

かなり高いヒールを履き ミンクのコートをはおり

家を出た頃にはすっかり夜になっていました

タクシーでN君の家の横を通りすぎると 

どうしても思い出してしまいます

ikeママンは窓越しに流れる御堂筋の

銀杏並木を見つめていました







マスターとの婚約を決めた夜・・・・・・・





自殺未遂を謀ったN君の彼女 

ゆみちゃんの執念には恐ろしいものを感じました

そして 

ikeママンとゆみちゃんの狭間で苦しむ彼・・・・・


あの時 泣いて縋れば・・・・・・・


あたしを選んで欲しいと懇願すれば 

彼はきっとその通りにしたでしょう





「 彼はそういう人や・・・・・・   」





タクシーの後部座席でikeママンは小さくつぶやきました


たしかに二人で過ごしたあの夜は

お互い真実の心だったでしょう


しかし たとえ一緒になったとして

一人の人間を不幸にしたうえでの

幸せは果たして成り立つのでしょうか?

なにかことあるごとにゆみちゃんの存在が

チラつくのではないかとikeママンは考えました


いや・・・・・・・・・・

それ以前にikeママンがゆみちゃんのようになりふりかまわず

あそこまで人を愛することができないと感じていました





「 あたしが愛せない・・・・・・・・・ 」






また小さくつぶやきました

ikeママンは顔をしかめました

マスターに身を捧げようという時に

ほかの男性のことでこんなに心を乱される自分が不安でした




そう・・・・・・・・




マスターはあの夜依頼 

ikeママンには触れてきませんでした

そして一度拒んでしまった今 

自分からは中々言い出せません

ikeママンは不安をかき消すようにまた 小さくつぶやきました




















「 今夜・・・・・・

 彼は・・・・・・・

 抱いてくれるかしら・・・・・・・     」
























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ikeママンの純情な感情編No27



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第3章 純情な感情編


No27   (  聖夜の前の決意 )


















ゆっくりと季節は12月の明かりが灯り初め・・・・






御堂筋のクリスマスイルミネーションが輝き
あわただしく急ぐ人達の町並みは毎年同じで・・・・・



デパートはセールに賑わい
心斎橋には外人サンタの道路パフォーマンスが
盛んになっていました

人恋しくなるこの季節

大阪は心斎橋でもテーブルが天の川に光ると
人気の居酒屋レストランに久しぶりに
3人が集まっていました





 クラッカーメリークリスマ~ス!! クラッカー

           カチーン☆☆











「その掛け声ちょっとまだ早いんちゃう? 」







M子が言いました








「 だって24日はお互い忙しくて会われへん やろ?
  だから 一足早いウチらだけの
  クリスマスパーティやん!   」




K子が得意気に言いました





「あたしも24日は仕事もあるしなぁ~・・・ 」



ikeママンがモスコミュールを飲み
テーブルのイルミネーションを見ながら
言いました



「 またまた~・・・ 」






M子がニヤニヤしながら言いました





「 なによ  」

「気持ち悪い」






ikeママンとK子がチョリソーを挿しながら
M子のニヤニヤをの理由を聞きました






「それは俺らも聞きたいナァ~ 」




背後から聞き覚えのある男性の声がしました




「 たけし君!まーくん!! 」





3人のテーブルにたけしとまーくんが現れ

ikeママンとK子は驚きました






「まいど~♪ 久しぶり☆ 」


「 そとめっちゃ寒いで~ 」






この二人はあらかじめM子が呼んでいた模様で

久しぶりに会うまーくんが

ikeママンが食べかけたチョリソーを

ひょいと掴み 口に放り込みながらいいました




「 M子ちゃんがニヤニヤしている原因と

 ikeちゃんのその薬指に光ってるお高そうな

 指輪とは関連がありそうやな~

 説明してくれると突然呼び出されたかいも

 あるんやけどな 」





「 突然?そうなの? 」




K子がまーくんを見て声のトーンがかわいくなりました




「 うん ikeちゃんが発表しやすくしてあげようと

 たけしとまーくんも呼んでおいてん 」





M子もたけしとまーくんの飲み物を追加しながら

言いました

こうなったらikeママンも言わない訳にはいきません





「 説明なんて・・・・・

  ただ 

  ちょっと早いクリスマスプレゼントに貰っただけよ・・・・ 」







「 え目??  そうしたら 

  マスターと????   」





たけしが大きな声でいいました

すこし ikeママンの頬が染まりました





「 彼もこれから新店舗オープンで忙しくなるし

 会えない時間も増えてくるだろうからって・・・・・

 かたちだけって・・・・・       」






「 マジで?? すごいikeちゃん!!


 婚約やん!!


 おめでとう!!   」







みんなの顔が驚きに華やぎました

それを見たikeママンは慌てて言ました





「 いや! ホンマにそんなええもんちゃうのよ! 」





ikeママンの言い訳も虚しくみんなにはやし立てられ

よくTVでみる結婚記者会見のように薬指に光る

指輪を見せました



ティファニーの繊細な細工の中央には大きな

カラットのダイヤが埋め込まれているこの指輪を見るたび

ikeママンはこれでよかったのか複雑な気持ちになります






「 傷が深くて・・・・・・まだ  入院してて・・・・ 」






「 Nが泊り込みで看病してるらしいよ・・・・  」





所々に聞こえてくる

彼とゆみちゃんのその後の近況・・・

このメンバーで集まったのなら仕方がないことですが

気を使われているのがなんとなく解ってしまう



ikeママンはわざと明るく振舞っていました

皆で楽しくカラオケもした帰りに少し後ろを歩くikeママンに

M子が近寄ってきて言いました





「 N君・・・・・・・

 ikeちゃんとマスターが婚約したの・・・・・・

 知ってるの?    」





「 知ってるよ・・・・・・・ 」






「 そう・・・・・・ならいいけど 」






「 てゆうか・・・・・・

 あの時決めたから    」







多分最後の言葉はM子には聞こえていないでしょう

それぐらい小さい声で

自分に言い聞かせるようにつぶやきました



潤うように輝く御堂筋のクリスマスイルミネーションを眺め

ikeママンはあの時のことを思い出していました

















そう・・・・・

あの台風の夜・・・・・

苦しそうに彼が漏らしたあの言葉
















「 俺らに未来はないんか・・・?  」








風と共に次第に冷たくなる自分の言葉・・・・・












「 初めから なかったんよ・・・・・  」










抱きしめようとする手・・・・・

それを振り払う自分の手・・・・・













「 そんなふうに逃げないでくれ・・・・ 」












「 逃げてなどいないわ     」













下弦の月













揺れる池と心

















「 だけど あの時の二人の心は本当に・・・・ 」












「 もう それ以上言わないで   」
















幸せになれるはずなどない・・・・・・












もうこんなやりとりさえ意味がない・・・・・














ikeママンは歩幅を早めながらもうすべてが解らなくなっていました

そして 

追いかけてくる彼にさえも初めて

イラだちの感情が産まれていました

あれほど愛しいと感じていた彼に対しての感情さえも









顔を見ただけで





声を聞いただけで











全身の血が沸き立つあの感覚さえも

もはや 今はどこに消えてしまったのでしょう

あの時はこうするしか選択がないように思えました









すべてを 終わらせたい・・・・・・











自尊心が傷ついたikeママンは

破滅的な欲望の心を解放し 

長い髪を揺らめかせて

くるっと振り向き彼に言いました













「 あたし・・・・・・

 マスターとつきあってるの      」









































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ikeママンの純情な感情編No26

 


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第3章 純情な感情編


No26   (  月夜の夜に・・・・・  )














なつかしいGTRの車内の香り・・・・・



この匂いを嗅いだのはつい昨日のことのよう・・・・



そして今自分は・・・・・・



彼の腕の中にいる・・・・・・



抱きしめられたその肩のむこうに見えた景色・・・・・




きっと 忘れられなくなる・・・・・・








ハザードランプのチカチカッという音が

エンジンを切って静まりかえった車内の中に妙に響いていました

ikeママンはまだ涙が止まらず 

N君はテッシュでその涙を拭こうと

頬に当ててikeママンをじっと見つめていました





「 ・・・・・俺が泣かせてるんやな・・・・・・

     ほんまに・・・・

     マジで悪いと思ってる・・・・・        」






悪いと思うなら・・・・



優しくしないで欲しい・・・・・



かまわないでほしい・・・・・・





ikeママンは心の中でつぶやきました

家で話すのがイヤなら

いい場所があると彼がどうしても言うので

つれてこられた場所は

大阪でも有数の大きな緑地公園

そこは色とりどりの花のガーデニングの公園で有名でした


深夜2時もまわったその緑地公園は人などおらず

幻想的なライトに照らされたガーデンはまるで

ファイナルファンタジーに出て来るような現実味のない場所で

ikeママンとこうして二人で散歩している

彼の姿も幻を見ているような気分にさせられました



中央の池にまで散歩にきた頃にはすっかり涙は乾き

今やikeママンが気にしてるのは泣いて崩れた化粧と髪形でした





「 ちょっと!ダメだって N君ってば! 」





「 大丈夫や!絶対バレへん!    」





彼はその池にとめてあるボートにひょいと飛び乗り

ikeママンにも乗るように手を差し伸べました

言い出したら聞かないやんちゃな彼に

しかたがなくつきあうikeママンも

さきほどの怒りは忘れこの状況を楽しみ始めていました


台風はいつの間にか過ぎ

灰色の雲間に大きな満月が浮かび上がっていました


誰もいない大きなコールタールの池を

ゆっくり彼は漕いでいき

大きな月が池の波間に浮かびます

今やライトがなくても月の明かりだけで

十分二人の夜中のデートは補えました


ikeママンが指先を池の水面に這わすと

そこから波紋が広がり

池に浮かんだ月を手ですくっているとき

N君がボートを漕ぎながら言いました





「 まるで 人魚みてぇ・・・・・   」






「 この服? ピンクだよ?

 普通人魚って水色とかじゃない?  」







彼の髪が風に揺れます






「 いや・・・・・

 俺の中でお前のイメージ・・・・・・

 ずっとそうやった・・・・・・        」







「 え? 」






近くで魚が小さく跳ねた音がしました







「 あれ 最後 泡になって消えるやろ?

  お前 抱きしめたら 消えそうで

  だから あの時も・・・・・     」








「 あの時?   」









彼は少し顔を赤らめて言いました








「 いや・・・・・

 なんでもない・・・・・・     」








そのしぐさをみて一瞬でikeママンはいつのことを

いっていたのか把握しました

そして思い出してikeママンまで赤くなりました




そう あの夜・・・・

深く愛し合って夢中でお互いの

体を求め合ったのを

彼も思い出していたのだとハッキリ自覚しました





彼がそんなことを言うもんだから・・・・・

月夜の池に 

二人の乗ったボートが波も立てずに滑っていきます

ikeママンはかつて胸が焦がれるほどに求め

愛した彼を見つめていました




一線を越えたのに・・・・・





この人はどうして会うたび新鮮で

こんなにドキドキするのでしょう?


だから ボートから降りるときに

彼が両手でikeママンの手をつかみ

勢いで引き寄せられたので

思わず唇が近づきました




まるで自然とそうすることが当たり前のように・・・・・





ikeママンは目を閉じて彼の唇の感覚を感じました

どのぐらい二人が唇を重ねていたのでしょう

やがて月が陰り唇を離してきつく抱きしめられて






顔の表情が見えないまま・・・・・・

風の音と共に彼が耳元で囁きました











「 ゆみが・・・・・・ 手首を切ったんや・・・・・・ 」























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