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ikeママンの純情な感情編No7

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第3章 純情な感情編


No7 ( 涙のショーガールパート2 )











「本当に すいませんでしたっっ!! 」





「zip」のステージ裏でikeママンは深々と頭を下げていました



目には涙が今にも下を向いた床にこぼれ落ちそうでしたが

なんとか自制心でそれを止めていました

ikeママンの目の前には腕を組んで

口を一文字に結んだジェニーさんが立っていて

あきらかに怒っています



目を閉じれば先ほどの悪夢が頭をよぎります



ikeママンはあの大乱闘の時に

すかさずジェニーさんにステージから引っ込められました

その後 すぐに 

即興でジェニーさん率いるニューハーフダンサーズの

ラインダンスのおかげで

舞台は再び盛り上がっていました



N君やM子たけし君はあの後どうなったか

ikeママンはとても知りたかったけど

もちろんステージ裏に引っ込められた

ikeママンには知る術もありませんでした




「 ・・・・あたしはね ike ・・・

  ステージをメチャクチャにされたことで

  怒っているのではないのよ   」





ジェニーさんがタバコに火をつけたまま

不機嫌な口調で言いました

ikeママンは何も言えず次の言葉を待ちました




「 こんな商売だし 

  ショーではマナーの悪い客が

  興奮してステージにあがることはよくあることよ!


  でも 

  その客をあしらえる技もあたしはアンタに教えているはずよ 」




「 はい・・・・・  」





「 どんな 妨害が入っても観客を楽しませようとする心

  それが プロっていうものでしょ!


  あんた あの時・・・・

  いいえ! 

  あのタレ目の彼が店に現れてから

  そのプロ根性をすっかり忘れていたでしょう? 」





ジェニーさんの言うとおりでした 


本当に今日のikeママンは

今まで自分が水商売で築き上げてきたものが

彼の出現で粉々になってしまっているのを感じていました






「 あんた あのタレ目の彼に惚れてるでしょう? 」





ジェニーさんの言葉に

ikeママンは心臓が激しく脈打ちました




「 いえ    あの・・・・・  」




言葉に困りました 



彼への思いは・・・・・



今のikeママンにはとても複雑で惚れてると一言で

片付けられるものではありませんでした

ジェニーさんはikeママンの態度を見て大きくため息をつきました




「 何も言わなくても分かるわよ・・・・

  同じですもの! 」





「 ・・・・・・・・・  」





「 しかし 

 あのタレ目のキュートボーイもやってくれるわね!

 あんなにかわいい顔してるのに 

 なんて激しいんでしょう!


 ああ! 若いっていいわぁ~~キラキラ 」






体をくねらせて悶えているジェニーさんを

ikeママンはジト目で見つめていました

どうやら N君はジェニーさんに気に入られたようです




そうです 彼は・・・・





N君には・・・・

昔からあのジャニーズバリの甘いフェイスの裏には

思いもよらない彼の中身の激しさがありました

そしてそれがまた 悪魔のような魅力で

ikeママンをひきつけるのです


あんなことをされたのにまだ彼のことを思うと胸が苦しくなる

ikeママンは本当に重症だと思いました


ここから聞こえるステージの歓声はどうやらうまくいっているようで

中途半端に踊ってしまったikeママンは

本当に今日お金を払って見に来てくれたお客様に

申し訳ない気持ちでいっぱいになりました




「 仕事とプライベートをキッチリ分けないと 

  この商売でやっていくにはキツイわよ・・・・ 」





ikeママンは動揺しました 

今回の件で沢山の人に迷惑をかけてしまった・・・

そして 今のジェニーさんの言葉・・・・・

もしかしたら ikeママンはクビになるのでしょうか?




「 まぁ 終わってしまったものはしかたないわ・・・・

  少し これでも飲んで落ち着きなさい   」





俯いて黙ってしまったikeママンに同情してくれたのでしょうか?

ジェニーさんがシャンパンをくれました

けれど ikeママンはすっかり落ち込んで

そのシャンパンを飲み干す気にもなりませんでした






「 僕にも シャンパンくれるかい? 」






「 マスター!! 」

「 マスター!! 」




疲れた顔のマスターが楽屋に入ってきました

とたんにikeママンの体には緊張が走りました





「 彼には帰ってもらったよ 

  あばれるから少し手荒なマネを

  しなきゃいけなったけどね

  残念ながら 彼は今後出入り禁止だ・・・・・

  ライアンも帰ったよ  

  かなり気を悪くしてたけどね     」

   





「 あら  残念!  」






怒った顔のマスターにジェニーさんが言いました

ikeママンはマスターの(手荒なマネ)という言葉を聞いて

N君の体が心配になりました







「器物破損に営業妨害! 

 損害賠償をめぐって訴えてもいいんだよ 」






「 あのっ!! 

 弁償します!!


 私がお店で壊れた物は全部弁償しますからっっ!!

 だからっ! 彼を訴えないでください!! 」





必死で懇願するikeママンを見て 

マスターは

ikeママンの内に秘めた気持ちを見抜いたようでした


ジェニーさんはため息をついてステージの様子を見に行きました

楽屋にマスターと二人残されて

ikeママンはとても惨めな気持ちになりました








「 マスター・・・・・あたし・・・・クビですか?  」





そう一言いうとなぜかikeママンは

今まで我慢していた涙がついにこみ上げてきました

俯いたまま死刑宣告のようにマスターの答えを待ちました




マシターは探るようにikeママンの顔を覗き込み

そしてやっと印象的な笑みをうかべて

ikeママンのアゴをつかみ自分に向かせて

とても 優しい声で言いました







 

「 いてくれなきゃ困る・・・・・・   」









マスターはikeママンの頬をそっと撫でて 

こぼれる涙を指でそっとぬぐいました








「 あんなにキレイだったメイクが涙でグチャグチャだね・・・・

  今日はシャワーを浴びてもう帰っていいよ

  送ろうか?    」







「 いえ・・・・・・ タクシーで帰ります・・・・・  」






「 そう ・・・・・

  では 明日は少し早く出勤して僕とランチを食べること!

  それで損害賠償のことは無しということで


  いいね!   」





「 ・・・・・ありがとう・・・・・マスター・・・・・・ 」




           

ikeママンはこのキレイな顔だちのマスターにとても感謝しました

マスターには外国人の血が入っているのかもしれない

以前からそうずっと思っていたikeママンは今の

マスターの言葉が決して営業トークではなく

本心で言ってくれているのだと感じました




シャワーを浴びてメイクを落とし 

水色のキャミワンピにGジャンをはおり

素足に足クビまでのサンダルをはいて 

まだ盛り上がっているお店の後ろを

静かに横切りエレベーターに乗って「zip 」を後にしました




お客の誰にも引き止められずに通りにでて

ひっかけ橋をかなり走ってから立ち止まり

ikeママンは人込みを見回し 

きらめくネオンを見ました

泣きたかったけどこんな道ばたで泣くわけにもいきません





 とにかく帰ろう・・・・・



 帰って思いっきり泣いてから 

 明日M子に電話しよう・・・





眠らない町 


ミナミはあちらこちらで酔っ払いがひしめき合っていました

近くで酔っ払って叫んでいた二人組みのサラリーマンが

ikeママンを見つけて絡んできました





「 ねぇ~~!ねぇ~~!

  お姉さん可愛いネェ~~☆

  俺らと飲みに行こうよぉ~♪

  ひらぱーいこう♪  ひらぱー♪   」





千鳥足のサラリーマンは 

ikeママンの肩をつかみ完璧に

浮かれていました








 「 離してよ!!  」





  ああっ うっとおしい!! 

  やっぱりマスターに送ってもらったらよかった





深夜のこんな時間にはよくあることです

ikeママンは足早にタクシー乗り場まで急ごうとしました

しかし その酔っ払いサラリーマンはしつこくて

ikeママンの肩を離しませんでした





先ほどのステージの乱闘から興奮さめやらないのか

カッと頭に血が上ったikeママンは


持っているカバンでその酔っ払いを殴ってやろうと思い





カバンをその酔っ払いに叩きつけようとした時でした










「 やめろっ!! 俺の連れや! 」











一瞬でikeママンは全身硬直しました







振り返るまでもありません




声を聞いただけでこれほどの

重みをikeママンに与える人物は

ただ一人・・・・・・







ikeママンは顔を上げ 振り返りました







そこには


唇を少し切って 険しい顔をした 

N君が酔っ払いの襟首をつかんでいました








ikeママンは心に一瞬愛しさの灯がともりましたが

すぐに先ほどの怒りでかき消されてしまったのでした・・・・



















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