〜節約主婦☆ikeママンのちょっとお得な話し〜から 引き続き本格的なブログ小説をはじめました☆ 皆さんに楽しんでいただければ幸いです☆
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( 番外編 )
☆M子の海岸物語☆
あの忌々しい ファーストキスを奪われてから1ヶ月が過ぎ
季節はしだいに紅葉が色づき初めていた
秋の祇園は落葉樹が赤や 黄色、金色に輝き
それが黒っぽい松の緑と鮮やかな対比をなしている
この時期パパはどこだかのリゾートホテル開発で
京都のおおきな企業に莫大な投資をしていた
今日はそのリゾート開発を祝い ここ祇園の一流料亭で
ガーデニングパーティーが繰り広げられていた
こんな場所では家族との参加が義務つけられていた
大きな事業をおこす時には
家族愛がうまくいっていることをアピールするのが
何より大きな効果を生むのだとパパは信じていた
国宝もんの美しい庭園で
品の良い執事が広い美しく装飾されたテーブルに一同を案内し
ウチらの席は上座だった
食事は何時間も続き、シャンパンが水のように飲まれ
どこかの大企業の社長、議員その家族の楽しげな会話が続いていた
参列者の若者は莫大な資産を持つ
伊藤コーポレーションの一人娘
のウチに顔を売っておきたいらしく
次・次と話しかけてきていた
ウチはそんな扱いにもすっかり慣れ
参列しているお客にニッコリ笑顔を絶やさず
お天気の事とか学校の成績のこととか
どうでもいい話しを返していた
三人編成のバンドがダンスの曲を演奏し
ガーデンパーティの真ん中はダンスフロア化していた
5人以上の男性と踊ったウチはもうクタクタだった
こんな所にあふれているのは権力とお金のことに
しか頭にない傲慢な男性ばかりだった
人であふれたガーデンにいながら
どうしてこんなに孤独を感じるのだろう・・・
ウチは小さくため息をついた
きつく締め上げられた振袖の帯が苦しかった
この投資事業の主催者達がずらりと並んでたところで
一人の青年がウチの手を取り 礼儀正しく自己紹介をした
ウチはこの青年を見て 体が凍りついた!
朝倉 たけしだった!!
何でこんな所に?
ウチは怒りに頬を染め手を振りほどこうとした
「 シ〜! 落ち着いてM子ちゃん! 」
たけしはひとさし指を口元に当ててウチに向かって
ウインクしていた
「 みんなキミのこと見てるで!
ニッコリして楽しそうに振舞うんだ!いいね? 」
にくらしいことに たけしは笑っていたでもコイツの言うとおりだった
ウチはすかさずセキリュティに連絡を取ろうとした
「おっと! 今日は僕もこのパーティの貴賓客なんやで!
ホラ! あれが僕の父や! 」
「 え? 」
驚いたことにたけしが指をさした人物は
ウチのパパと楽しそうに話している
昔からパパと共同出資している会社
(朝倉電気) の社長だった
「 キミが今日このパーティに来るって父さんから聞いたんや!
だからわざわざ来たんだよ!
だって 君もう絶対学校でとか会ってくれなさそうだったし
あっちで話しができないかな?
この間のことあやまりたいんや!
ね? 」
ウチが一瞬眉を寄せたのでたけしはひるんだ
でも おめでたい席をしらけさせてはいけない
ウチはその庭園の真ん中にある池に向かって歩いていった
ここなら もしまた何かされてもひと目に尽くし 池に突き飛ばせる
たけしは両手にシャンパングラスを持ち
右のグラスをウチに差し出して言った
「 おどろいたよ!
まさかキミが伊藤コーポレーションの令嬢だったなんて
まさに ( 超お嬢様 )や!
その振袖も高そうだね〜 」
「 200万 や!!! 」
ウチはプイッを履き捨てるように言ってそっぽを向いた
ピュ〜♪と口笛を吹きたけしはウチの隣に立ち
楽しそうに微笑んでいた
たしかに今日のたけしは
この間のコンパの軽薄なイメージとかけ離れていた
アルマーニのフォーマルにブルガリの腕時計・・・・・
しぐさからこの高価なフォーマルを何回も着こなしているに違いない
ネクタイも靴も高級品だし 髪型やその優雅な物腰でわかる
たけしはあきらかに経済的に恵まれてる若者だった
「 話って何? 」
ウチは冷たく言った
「 すまなかったよ・・・・
キミにあんなことをするべきではなかった・・・ 」
以外に素直にたけしは謝った ウチはちょっと拍子抜けた
「 もしも キミに恋人がいるんやったら・・・・
俺はあきらめるとゆ〜しかないんだけどね・・・・・ 」
ウチはしゃがんで池の鯉を見つめた すでに鯉は餌をくれるものと
ウチの回りに集まっていた
「 ウチと付き合うことがどういうことか分かるやろ・・・・
ここにおる連中もウチを通して
伊藤コーポレーションの莫大な財産しか見てないんよ・・・・
ウチは簡単に恋人なんか作られヘンのよ
小さい頃からそうやったし
ウチに近付いてくるのはみんな財産めあてや・・・・ 」
なぜか ikeちゃんの顔が浮かんだ とても懐かしかった
空を見上げたら寒々とした秋の夕暮れが広がっていた
ウチの心と一緒や・・・・・
「 俺・・・・・
実は キミのこと一回小さい頃に見てるんだよね・・・・
そう 小学生の頃
こうやって父さんの仕事のパーティに来てた時
今 見たいに小さい子が可愛く着飾ってさ・・・・・
まるで お人形みたいだった・・・・・
その時は声をかけれなかったんだけど・・・・・
あの時も・・・・コンパの時も
そして 今も・・・・・ 俺 君のその寂しそうな顔がとても
気になるんだ・・・・ 」
ウチのこと知ってたの?
なぜかたけしの顔は少し赤かった
「 ねぇ・・・・ M子ちゃん!
もう一度俺ら やり直せないかな? 友達として!! 」
「 友達? 」
「 そう! 俺ら! 友達!! 」
ニカッと笑ってたけしはウチと自分を交互に指さして言った
ウチの関心を引くにはこの言葉が一番強力やった!
そう それは・・・・
その言葉はウチが以前から喉から手が出るほど欲しいものだった
くいついてきた ウチにあきらかにたけしは嬉しそうだった
「 あっ ワルツや! M子ちゃん踊ろうよ! 」
「 ・・・・・友達って・・・・
そんなこともするの? 」
「 ああ! 踊りまくりや! 」
たけしはウチの手を引いてダンスフロアの真ん中に連れて行った
その エスコートの仕方は繋いだ手を高く上げて雄々しく王様のようだった
その前からダンスを楽しんでいた 中堅の金持ちオバさんオジさん達は
めずらしく 若いウチらのダンスを見ようと大きく場所を開けた
「 失礼します! 」
そう言うとたけしはウチの腰に手をあて
振袖の裾がからまないように 優雅にリードしはじめた
驚いたことに
それは今まで踊った誰よりも上手く 一番踊りやすかった
あきらかにたけしは教養を見につけた紳士だった
これが あのコンパの時のたけしと同一人物なのだろうか?
ウチは信じがたかった・・・・・
どちらが本当のたけしなんだろう・・・・・
それとも どちらも本当の彼なんだろうか・・・
フと回りを見ると ウチのパパと朝倉電気の社長・・・
たけしのお父さんが 髭男爵のようにワイングラスを合わせて
ウチらを見て高笑いをしていた
「 M子ちゃん 俺地元の青年団にも入ってるんだ
来週秋祭りがあるんや! 俺太鼓台担ぐから見においでよ! 」
たけしは軽やかにステップを踏みながら言った
「 なんでもやるのね (笑) 」
「 ああ 人生は楽しまな 損や!
その後 一緒に屋台のタコヤキおごるよ! 」
「 タコヤキ?
ウチ! 食べたことないねん!
ママがああいう所の物食べたらアカンって言うの
でも いつも おいしそうって思っててん! 」
ウチは思わずたけしの足を踏みそうになった
「 お母さんに言わなアカンな!
関西であんなうまいもん食わないと
人生の半分損すると! 」
たけしはウチをクルッと一回転させるとグイッと
力強く自分の胸に引き寄せた
この優雅で自身たっぷりのダンスに回りからは
拍手が生まれていた
たけしはウチをからかったり触れたりして
男性として純粋な興味でウチを見ていると伝えた
純粋な興味がいったいなんなのか
それを判断するだけの経験がウチにはなかった
たけしはおもしろそうにウチを見て言った
「 まるで ローマの休日やな! 」
その時ウチは・・・・・・
なにか 新しい世界が開けそうで・・・・
目の前のこの青年にワクワクしたんや・・・・・
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